茜は大学4年になり、イギリス留学を終えて月白邸に帰ってきた。妹のすみれの成長と変化に少し寂しさを感じる一方で、青藍も同様に、世界の広がった茜に対して眩しさと距離を感じており…。そんなある日、一条寺にある馴染みの喫茶店に呼ばれた青藍と茜は、常連客の村雨静に「ある女を笑わせてほしい」と言われ、雨の中に立つ女の錦絵を見せられる。また日本画の仕事の傍ら扇子家を始めていた青藍は、東院家に季節の扇子を届けにいくなかで、青藍を捨てて失踪した母について知ることになり…。大人になった茜と、ある決意をもった青藍の新たなる一歩を美しい京都の四季絵巻とともに描く、月白邸の物語。新章スタート!
682円〜715円(税込)
父が死んで、身よりを失った女子高生の茜と妹のすみれは、親戚筋の久我家に住まわせてもらうこととなった。久我家は京都東山の麓、岡崎の広い敷地に「月白邸」と呼ばれる大きな日本家屋を構えており、二人はそこで、家主で若き日本画家の精鋭・青藍と、彼の友人で陽だまりのように明るい絵具商の青年・陽時に出会う。月白邸に集う人々の、じんわり優しい心の再生物語。
身よりをなくした茜とすみれの姉妹が京都岡崎の「月白邸」に暮らすようになって早2ヶ月。屋敷の主で人嫌いと噂される若き天才日本画家・青藍はいつのまにか、すみれに叩き起こされ、茜の作る朝ご飯で一日を始める毎日を送るようになっていた。初雪が舞い散る年末のある日、大掃除中に茜は美しい清水焼きの酒器を見つける。屋敷の元主、月白さんが雪の降る日に愛用していたというこの酒器を修理するため、茜と青藍たちは清水に住む「遊雪」という名の陶芸家のもとを訪ねるのだが……。その他、「花なき里」という名の舞扇の物語、亡き父母の思い出の詰まった喫茶店の物語など、京都の美しい季節と人の〈色〉と〈色〉が織りなす、優しい3つの再生物語。
父が亡くなって一年、茜とすみれの姉妹は、京都岡崎の月白邸で、天才日本画家の名をほしいままにしつつも人嫌いの若き主、久我青藍と、出入りの絵具屋で太陽のようにあたたかな人柄の紀伊陽時と、家族のような絆を感じながら暮らしていた。そんなある日、かつて月白邸と取引のあった扇骨屋の依頼で、青藍は岡崎の古い洋館に障壁画を納めたのだが、ある少年に「その絵はニセモノだ」と指摘されて……(「鳳凰館の夕暮れ」)他二編。冬から春へ想いの芽吹く季節に〈色々〉家族の、はんなりほっこり京都物語。
陽光に青紅葉が美しく映える初夏のある日、茜は学校の課題のため、青藍の仕事部屋の縁側から見える月白邸の庭を写生していた。青藍とすみれと陽時、大好きな人たちに囲まれて大切な場所の絵を描く時間の幸福に茜が満たされているその傍らで、陽時が青藍の古いスケッチブックを見つけ出す。そのなかにあった、1枚の不思議な絵について問われると「なんでもない」と言って青藍はスケッチブックを閉じる。高校時代の青藍の姿が明らかになる『約束の青紅葉』、蛍飛び交う思い出の景色を天才ピアニスト少女が探し求める『蛍の音』、青藍と陽時に決断の時が迫る『おひさんの色』の3作品を収録。じんわり優しい京都の家族再生物語、初夏の章…!
大学進学か就職か。夏休みに入り、茜は進路に悩み始めていた。いつでも「他人が優先」の茜は、妹のすみれと自立して暮らすためには就職するべきと思いつつ、どこかで踏み切れない自分もいた。そんな折り、近所の児童館で地蔵盆の手伝いをすることになった茜たちは、奇妙な足跡を児童館のあちこちで見つけて……。変わらないもの、変わっていくもの、見えるもの、見えないもの。晩夏の地蔵盆で、秋の文化祭で、正月訪れる父の実家の笹庵で、それぞれの人が持つ「誰かを想う気持ち」に触れつつ、自らのやりたいこと、役割に気づきはじめた茜は? 季節巡る京都岡崎、青春物語第5弾!
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