冒険者の荷物持ち《運び屋》として日銭稼ぎをするディーン。
いつも通りロクでもない冒険者と魔迷宮に潜り、汚れ仕事をし
安い報酬を得て、帰って寝るだけのはず……が、その日は違った。

判断ミスで魔物に包囲された冒険者たちは彼を“囮”にして逃亡。
取り残されたディーンの選択肢は“死”を受け入れるのみ……。
だが、絶望の淵で惨めな運命を一変させる出逢いを果たす！

「のぅディーンよ。妾の力を信じろ」

魔迷宮の穴の底で待っていたのは暴食妃・ベルゼビュート
すべての力を喰らう能力を持つ最強の悪魔だった――。

英雄を夢見た男が暴食妃と新たに紡ぐ冒険譚、開幕!!

冴えない運び屋だったディーンは、暴食妃・ベルゼビュートと魔迷宮で出逢い、彼女を魔核とした《魔喰剣ベルゼラ》を手にする。
その魔導剣は“斬りつけた相手の力を奪う能力”を持ち併せていた……。

そして、修行のため魔迷宮に挑むディーンと鍛冶屋・マニの前に希少性が高く冒険者垂涎の獲物である黄金魔蝸が姿を現す！
宿敵や中鬼が現れ乱戦になるも、臆する彼の姿はもうなかった――。

「己の道に恥じない冒険者になるんだ！」

ディーンは、頼れる相棒・ベルゼビュートと共に歩み始めた。
かつて夢見た英雄のような冒険者となるために――。

最弱の冒険者が“暴食の魔剣”と紡ぐ冒険譚、第二幕！

冒険者として歩み始めたディーンは、落ちこぼれだった頃に世話をしてもらい憧れていた先輩冒険者ヒョードルと再会する。成長した姿にヒョードルから魔迷宮に同行するよう誘われ快諾。修行のため彼と行動を共にしていたナルク族の末裔・エッダと協力し、C級悪魔《鉱物の魔ソラス》の討伐へと挑む――！

「一緒に戦ってくれ。お前が必要なんだ」

ディーンとエッダは、ベルゼビュートの力に頼ることなく苦戦の末《鉱物の魔ソラス》を撃破することに成功するが…勝利した二人の背後に忍び寄る不穏な気配があった――。最弱冒険者が “暴食の魔剣”と紡ぐ冒険譚、衝撃の第三幕！

冒険者を殺し、魔導器を奪う《三頭獄犬の牙》の正体こそディーンが憧れ慕っていた冒険者ヒョードルであった……。

悪の道に堕ちたヒョードルと激闘を繰り広げるディーンだったがエッダとベルゼビュートの協力を得て、辛くも勝利をおさめる。
そして、己の運命に絶望し凶行に及んだ男を前に新たに誓う――

「俺自身がザリオス――英雄になればいい」

冒険者として更なる高みを目指す決意をしたディーンは、鍛冶屋のマニとナルク族のエッダと正式にパーティーを組む。
そこには冒険者に憧れていただけの男は、もういなかった。

“暴食の魔剣”を携えた冒険者が、大いなる一歩を踏み出す！

マニとエッダとパーティーを組むことになったディーンは、
三人での初めての探索として、行き慣れた魔迷宮へと向かう。

だが、不幸にもそこで《灰色教団》のガザと遭遇してしまい……
その狂信的な力は、高い戦闘力を誇るナルク族のエッダをも凌駕し、ベルゼビュートも為す術なく敗北。パーティーは絶体絶命の窮地に陥る！

「見つけ出せ！ 奴を倒す決定的な隙を！」

起死回生の一撃でガザを倒し、ディーンは何とか生還を果たすも人を殺めてしまった事実が、彼の心に深い影を落としていた。
一方、《灰色教団》の魔の手は止むことなく街にも迫り――。

英雄を夢見た男は、仲間を得て更なる成長を遂げる！