748円〜814円(税込)
大籬の遣手のおしまが首吊りに見せかけて殺された。胸元に菖蒲の花が差し込まれた意味と悲しい顛末とは。一方、吉原会所の用心棒・神守幹次郎はおしまの生まれ在所に遺髪を届けるため、会所頭取・四郎兵衛らに同道し信州へ赴くことに。道中、一行を狙う何者かの視線に気づく幹次郎。信濃へ向かう峠路で十五年前の恨みを持ち襲いかかる卑劣な敵を迎え討つ!
七月、足田甚吉の祝言話が持ち上がり、玉菊灯籠で吉原が華やぐ季節、からくり提灯の職人が殺された。職人が隠し持っていた危な絵が、幹次郎らを意外な下手人へと導く。そんな中、吉原会所頭取の四郎兵衛から、幹次郎は陸奥白河への御用旅を命じられる。松平定信の側室・お香を連れ帰る密命を帯びた道中、妖しい女六十六部の一団が襲い、さらに凄腕の刺客が現る!
吉原裏同心・幹次郎の前に、人喰い猿を連れた三人の武芸者が現れる。男たちは廓に乗り込み、遊女を殺し金銭を奪う悪行に及ぶ。必死の探索を続ける幹次郎らを嘲笑うかのように巧みに逃亡する男たち。その裏で糸を引くのは、大きな企みを持つある勢力だった。江戸を騒乱に陥れる陰謀を阻止すべく動く幹次郎ら。そして運命の一夜、吉原が最大の悲劇に見舞われる!
虚栄と粋と張りを競い合う吉原が炎上、仮宅商いを余儀なくされた師走。遊女・花蕾が行方を断った。その後、他の妓楼からも次々と遊女たちが姿を消す。楼主たちが騒然とする中、花蕾が何者かに攫われたことが明らかになる。廓の用心棒・神守幹次郎は、会所の男衆や身代わりの左吉とともに必死の探索の末、幕閣より閑職に追われた直参旗本の屋敷を突き止めるが……。
天明八年の正月、吉原にある引手茶屋の沽券が次々売り渡される事態が発生。吉原乗っ取りを懸念する会所の面々と神守幹次郎は、店を売り姿を消した茶屋夫婦の行方を追うことに。やがて幹次郎たちは、巨漢の武芸者を引き連れ、沽券を買い集める黒幕の年寄りに辿り着く。吉原乗っ取りを策する真の狙いは何か? 敵を追い、決戦は真鶴の海、船戦へと持ち込まれる!
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