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『ダイレクト出版、同人誌・個人出版、幻想少女恐怖シリーズ、配信予定を除く(ライトノベル)』の電子書籍一覧

1 ~23件目/全23件

  • その少女は夜空の星を通じて世界を暴いていたはずだった

    入手した情報を元に、メリーと共にオカルトの調査をすべく奈良県は三輪山にやってきた蓮子。
     道中で結界の境も見つけ、秘された何かへの期待は高まっていた。
     夜半に山に侵入することに成功した蓮子だったが、出くわした怪しげな猫を追いかけているうちにメリーとはぐれてしまう。
     星と月から位置と時刻を割り出す力を頼りに、合流するべく夜空を見上げるが、猛烈な不快感
     ――そして、まともに位置も時間も分からないという現実が彼女を襲う。
     自分がどこにいるのか分からない。
     今がいつなのかさえ分からない。
     星空の下ではあり得なかった感覚に混乱する蓮子は、延々と変わらない風景の続く三輪山を彷徨い、疲弊していく。
     やがて朝を待ちわびるようになるも、彼女を待っていたのは太陽ではなく、さらに理解を超えた、祈りをも砕く現実だった。

     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第11弾。
  • シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、蝕の恐怖が新装版として蘇る。

    吸血鬼レミリア・スカーレットは、友人の魔女の戯れによって、性格まで鏡写しになった己の偽物を生み出されることになる。本物と違って素直で勤勉な偽物は、消え去るまでの間、紅魔館に暖かく迎え入れられた。
     不快の種だった偽物騒動も一旦の落ち着きを見せた頃、今度はレミリアに些細な不調が這い寄っていた。
     陽の光が、普段より痛い。
     魔力が、いつもより心許ない。
     自分から、力が失われている――。
     困惑するレミリアは、原因を求めて己の運命を垣間見る。しかし、飛び込んできたビジョンは、紅魔館の皆を呪いながら消滅する未来の姿だった。
     そして彼女は理解することとなる。それは、黒死の悪魔と呼ばれていた『吸血鬼になる前のレミリア』という過去に裏打ちされた、避け得ぬ運命なのだと。
     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第四弾「レミリア・スカーレットは蝕が怖い」が、全編改稿を経て新装版として蘇る。
  • その少女は、人間を蝕むことを糧としていたはずだった”

    幻想郷は紅魔館に住まう強大な吸血鬼レミリア・スカーレットは、友人の魔女の戯れによって、性格まで鏡写しになった己の偽物を生み出されることになる。わがままな本物と違い、素直で勤勉な偽物は紅魔館に受け入れられた。レミリアはただそれに対し、不快と不安を覚えるしかなかった。

     偽物が消えてからしばらくして、レミリアに不調が生じた。陽がより痛い、魔力が少ない。ほんの些細なことだが、自分から力が失われていた。

     困惑するレミリアは、周囲を頼ることなく原因を求めて己の運命を覗く。だが得られたのは、紅魔館の皆を呪いながら消滅する自分の未来。それは黒死の悪魔と呼ばれていた『吸血鬼になる前のレミリア』という過去に裏打ちされた、避け得ぬ末路だと後に知ることになる。

     少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第四弾。
  • その少女は自らを静の中に置きたかったはずだった

    忌み嫌われた妖怪が住まう地底。心が読めてしまう妖怪・古明地さとりは止むことのない他者の心の声に辟易しながら暮らしていた。
     冬のある日、事故によって第三の目を負傷してしまったさとりは、自身の読心能力が失われたことに気づく。完全なる静寂に、幸せな人生の到来を予感するが、それは不幸の始まりであった。
     あの子は何を考えているの?
     どうしてそんなことをするの?
     読めない心が心を蝕んでいく。
     当たり前だった日常が崩壊し、理解できないもので溢れかえった世界を前に、さとりは悲劇の舞台で踊り狂う。

    少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第2弾。
  • その少女は、死という終わりを欲していたはずだった

    人間と妖怪が共に暮らす地――幻想郷。その非常識の存在として、不死身たる人間・藤原妹紅は終わることも終えることもできない永遠の生を過ごしていた。
     その日は確かに具合が悪く、自慢の炎を生み出すことも出来なかった。だが寝れば治る、治らぬ道理はない……そんな不死身の希望的観測は、千余年の時を経て初めて打ち壊される。
     私の体はどうなった?
     もしかして私は死ぬのでは?
     永い間忘れていた死への恐怖に為す術もなく翻弄される妹紅。その姿は幾多の妖を屠り、里の人間から頼られるようになったそれとは程遠かったーー。

    少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第1弾。
  • その少女は視ることが己の全てのはずだった

    月の兎である鈴仙は、人里へ薬を売りに行ったり、永遠亭で主人の世話をしたり、程々に忙しくも穏やかに暮らしていた。
     ある日、仕事の帰りに妖獣と妖精の喧嘩の仲裁に入った鈴仙は、意図せず彼女らを自分の狂気に冒してしまったことに目の不調を感じ、コンタクトレンズで狂気の視線を抑制することにした。
     しかし狂気の瞳は鈴仙の意思や対策をあざ笑うかのように、部下の兎を、主人の敵を、妖怪たちを狂気に染めていく。
     自分の狂気が彼女らに自分を襲わせる。
     自分の存在理由が自分の手を離れる。
     自分で自分の首を締めている状況に心が耐えられなくなった鈴仙には、頼みの綱にすがりつく他、道は残されていなかった。
     しかしその道は、己の能力に一番詳しいはずの自分ですら分からないという現実を前にして容易く崩れ落ちる。

     少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第九弾。
  • その少女は、自ら歴史に名を残すほどの叡智は有していないはずだった

    人里の寺子屋で教鞭を執る慧音は、ある日己の腕に奇妙な瞳が現れたことに気づいた。生徒たちの手前、それが自身のもう半分――白沢によるものだと誤魔化したが、噂は人里を巡るうち、『慧音が神獣・白沢として覚醒した』と尾ひれがついていく。 ご利益のある存在として人間たちに再度認識された結果、群がってきたのは慧音を求める人里の有力者たち。最初は不器用な挨拶で済んだそれも、次第に脇目も振らぬ手段に発展していく。すべては、白沢が徳の高い為政者の下に現れるから――お墨付きを欲する人々の行いに、慧音は苛立ちを募らせていく。 だが、加熱した上白沢慧音争奪戦の果てに待ち受けるのは、幻想郷の危機。叡智へ手を伸ばした者たちが破滅を巻き起こさんとする一方、慧音自身も鏡写しのように突きつけられることになる。自分もまた、叡智へと手を伸ばした語られざる歴史を持つのだと。 少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第17弾。
  • その少女は死なず腐らぬ肉体を是とされていたはずだった

    暗い場所に閉じ込められている――
     宮古芳香という名を持つということ以外に自分に関する記憶のほとんどを失った少女は己が見知らぬ所にいることを悟る。
     己を求めて、そして己を救える者を求めて彷徨う芳香であったが救われるべき己の肉体は死体そのものであった。
     「こんなの化け物以外にありえない」
     「私はいつから化生となったのか」
     自分が人間であると信じていた宮古芳香の常識が一歩を踏み出すたびに腐り落ちていく。
     やがて己の存在そのものを腐らせていくようになった芳香は人と人ならざる者の境界で醜く抗う。
     その抵抗自体も腐敗への道のりを進めるものであるというのに。

    少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第七弾。
  • その少女は探求の果てに心ある物の創造を夢見ていたはずだった

    人形遣いアリス・マーガトロイドは、完全自律人形を目指し一体の人形を作り上げた。 それは外見から質感、そして心まで模した、アリスそっくりの人形であった。 稼働にも成功し、自分で考え行動する人形に満足しながらアリスは観察実験を続けた。
     しかし次第に人形の行動が不穏なものになっていく。
     最初はただの悪戯だった。それがアリスを害するものへとエスカレートし、実験を終わらせなければ、と決意するアリスに大怪我をさせるに至る。
     どうしてこんなに敵意を持つのか。
     私を顔をした人形の考えが分からない。
     やがてアリスは辿り着く。真に恐ろしきは、双子のようにそっくりな人形ではないことに。この実験に終わりなどないという結論に。

    少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第五弾。
  • その少女は、己を満たす識に手を伸ばしていたはずだった

    ある日、鈴奈庵に一冊の奇妙な本が持ち込まれた。
    どんな文字で書かれた本も読み解く能力を持つ小鈴にすら読めないその本は『無題』と名付けられたが、文字通り読まれることなく引き出しの奥に仕舞われ、そして忘れ去られた……。

    それからしばらくして、小鈴に二つの異変が襲いかかる。
    妖怪の悪夢に連日魘されること。
    読めるはずの妖魔本が読めなくなっていったこと。
    蝕まれる精神と喪失の恐怖に駆り立てられ、ただの落書き帳と化していく本たちを必死に調べる小鈴。
    そして残酷な真相に辿り着いたとき、抗いようのないこの異変の本質に絶望する。

    少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第3弾。
  • その少女は人々の嘘を糧としていたはずだった

    かの伝説の大妖怪・鵺の正体たる封獣ぬえは、久々の地上に恐怖の不足を感じつつも、暇を持て余していた。
     夏の祭の日のこと。正面から祭の意図を挫こうとする魔女にあてられたぬえは、山の神たちを出汁に人々へ鵺の恐怖をしらしめることに成功した。
     人間が正体不明を恐れている。恐怖が私を強くする。だが問題はないはずなのに、ぬえは増大する妖力に不安を覚えていた。
     ――その不安は、的中することとなる。
     身を置いている寺の連中が、自分のことを正しく認識できなくなった。
     正体不明の妖力が悪さをしているとしか思えない前代未聞の事態に、解決を模索するぬえだが、正体不明を襲う正体不明の現象はそれだけでは終わらない。
     ぬえが辿り着いたのは、正体不明を歪める明々白々で絶望的な事実だった。

     少女たちが抱く『もっともおそろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第十弾。
  • その少女は世の転換を求めていたはずだった

    命を狙われていた天邪鬼・鬼人正邪は追い詰められた末、マジックアイテムの魔力を全て使い敵対者の『自分への害意』を逆転させることに成功した。
    好意を持って接してくる元敵対者たち。彼女たちは正邪の過去の行いが正義だったと誤認しきっていた。
    優しくしてくる皆に天邪鬼な部分は唾を吐くが、どこか安心した自分がいるのもまた事実だった。
    だが、元々裏も表もない者たちに変化などない。里の人間に害意を浴びた正邪は、望むべきそれに怯える自分に気づく。逆転した好意に浸かった心には罅が入っていた。
    けれど正邪は知ることになる。正道を外れた逆転によって生じた罅は、己を飲み込むものだと。その恐怖は正道であり、逆転という偽りの正道こそ真の邪道なのだと。

    少女たちが抱く「最も恐ろしいもの」をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第六弾。
  • その少女は真なる己を見て驚いた顔を愉快に眺める者のはずだった

    人里で暮らす妖怪・飛頭蛮の赤蛮奇は、変わらない日々に飽いた末に陶芸という趣味を見出し、人間に紛れて 作った器を売りながら、そこそこ充実した暮らしを送っていた。
     そんな中、自分を遠巻きに見つめる男の存在を悟る。正体に気付かれたか、と彼を捕まえて吐かせたその動機 は、赤蛮奇の作る器に魅入られたというものであった。
     器を介して不器用に繋がっていく二人。
     傍から見れば恋仲でしかない生活。
     だが、その関係が歪なものにならないわけがなかった。
     赤蛮奇にとって、自分が妖怪であるという認識は確固たるものであり、他人と触れ合わぬ彼女には顔色を伺う ことすら満足にできなかったのだから。
     そして歪な関係は、歪に組み合わされた不可避の未来を形作る。

     少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第八弾。
  • シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、識の恐怖が新装版として蘇る。

    ある日、鈴奈庵に一冊の奇妙な本が持ち込まれた。どんな文字で書かれた本も読み解く能力を持つ小鈴にすら読めないその本は、文字通り読まれることなく引き出しの奥に仕舞われ、そして忘れ去られた……。
     それからしばらくして、小鈴に二つの異変が襲いかかる。
     妖怪の悪夢に連日魘されること。
     読めるはずの妖魔本が読めなくなっていったこと。
     蝕まれる精神と喪失の恐怖に駆り立てられ、ただの落書き帳と化していく本たちを必死に調べる小鈴。そして残酷な真相に辿り着いたとき、抗いようのないこの異変の本質に絶望する。

     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第三弾「本居小鈴は識が怖い」が、全編改稿されて今蘇る
  • シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、静の恐怖が新装版として蘇る。

    ある冬の日、妖怪・覚である古明地さとりは、事故によって読心の核である第三の目に傷を負った。傷は癒えることなく、やがてさとりは他人の心の声を聞くことができなくなる。
     初めは、煩わしい声を聞かずに過ごせる人生のバカンスだと思っていた。療養の時間はひとときの幸せになるだろうと喜んですらいた。
     けれどそれは、不幸の始まり。『あいつは何を考えているの』『どうしてそんなことをするの』――相手を理解できることが当たり前だった生活は一変し、些細な快適さを塗りつぶす苦悶をさとりが襲う。
     そしてさとりは、静寂の中で理解することになる。最も理解できない存在こそ、この世で最も恐ろしいのだと。

     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第二弾「古明地さとりは静が怖い」が、全面改稿&新規シーン追加を経て、新装版として蘇る。
  • シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、死の恐怖が新装版として蘇る。

    不死の妙薬を口にし、永遠の命を得た人間・藤原妹紅。千三百年の人生に飽いて死を求めていた彼女は、ある日、不死鳥の炎を生み出せなくなっていることに気づく。
     一眠りしても治らない変調。不死身にあるまじき病の兆候。悠久の時の中で初めて遭遇したその異常に、待望していた本当の死を予感する。
     だが、同時に去来したのは、千三百年余りの間忘れ去っていた死の恐怖。 限りある生命にやり直しは効かない。
     心臓を突いたその先なんて存在しない。
     自殺なんて、試せるわけがない。
     あれほど疎んでいた生を求め、泥に塗れるように暮らし始める妹紅は、ここがどこなのか思い知らされることになる。
     妖怪を隣人とする地・幻想郷。
     死を隣に置いた地獄の園で、妹紅は堕ちた不死鳥として――ただの人間としてもがいていく。
     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第一弾「藤原妹紅は死が怖い」が、十年の時を越えて新装版として蘇る。
  • 孤独な少女が幻想郷に受け入れられるまでを描く、シリーズ外伝の王道幻想入りストーリー

    世間から隔絶された山奥で暮らす一族の少女。神や自然の声――言霊を見聞きする巫女として生きてきた彼女は、最後の生き残りとなった果て、誰からも忘れ去られた少女となって幻想郷に至る。
     山に放り出された少女は、時に河童に救われ、時に死神に導かれ、ただただ人里を目指す。時に妖怪に殺されかけながら、時に魔法使いの怒りを買いながら、それでも孤独な少女は言霊の力と共に、新たな居場所を手に入れるのであった。
     しかし、辿り着いた人里で暮らし始めた少女は、思いもよらぬ現実を突きつけられることになる。
     己の知らない、己の過ちを。
     顔も名も知らぬ者から、その怒りを。
     初めての友からの、拒絶を。
     大切な人のため、幻想に生きる者として認められるため、未だ人と世界を知らない少女は神の試練へ挑む――

     幻想少女恐怖シリーズの語り部が幻想郷に受け入れられるまでを描いた外伝小説

    ※本書は2008年に連載していた東方二次創作ノベル「忘れ去られた少女」を 再構成の上、大幅に加筆修正したものです。
  • その少女の目は、幻想郷の出来事を永久に覚えるためのもののはずだった

    小鈴が自殺した――突如もたらされた友人の凶報に、調査へ乗り出す阿求。父親より語られる死の直前の様子は、まさしく狂死と呼ぶべきものだった。破られた本が散乱する惨状の部屋を調べる阿求だったが、遺書を見つけた直後、猛烈なめまいに襲われ気絶する。そして目覚めた阿求の目に写っていたのは、他人の考えていることが文字として浮かび上がる光景。それこそが小鈴が遺書で告げていた『観測者』の呪いであり、小鈴のように狂死する未来を阿求は運命づけられてしまう。呪いは解除できるのか、どのように感染するのか、その根源は何なのか――膨大な他人の想いをすべて記憶してしまう苦しみを抱え、阿求はその目の根源となる一人の少女を追う。だが、その足跡に敷き詰められていたのは、人里に潜む過去の絶望。終わってしまった悲劇の続きに呑み込まれる阿求は、観測者の真の悲嘆を知ることとなる。少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第18弾。
  • その少女は、他者を病に苛む立場のはずだった

    妖怪の山で建設に勤しむヤマメは、ふと刺されたような痛みに襲われる。事故か、あるいは虫か、原因の分からないそれは地底に帰った後も続き、ちくりちくりと彼女を苛み続ける。下手人どころか切っ先すら見当たらないその刺突の執拗さは、やがてなんでもない家具の角や畳のささくれにも目を向けさせるようになり、尖端恐怖症の様相を呈していく。
     犯人を探していく過程で浮上したのは古明地という尤もらしい名前。不可解な現象の目撃証言も得られ、決死の覚悟で地霊殿へとヤマメは向かう。
     だが、彼女はそこで突きつけられることになる。古明地姉妹がヤマメを害することはできない、完全な不在証明を。そして、過去より伸びた茨が死の迷宮となって彼女を囲っていたという、抗いがたい現実を。
     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第16弾。
  • その少女は、神と共に生きることを選んだはずだった

    十年前、別れを告げた故郷をふと思い出した早苗は、過去の決断を出汁に、帰郷をちらつかせる諏訪子になじられる。布団に逃げ込んだ早苗が目を覚ますと、そこは実家の寝室だった。
     重い身体は、正しく二十七歳になり、風祝としての力を失った外界の早苗のもの。諏訪子の言葉通り、夢から覚めたように早苗は外に追い出されたのだった。
     祟られ、不調に喘ぐ彼女は、見えないが『居る』諏訪子に畏れを抱く。
     特別でない自分は、あまりに無力だ。
     身近な神は、こんなにも恐ろしい。
     しかし、諏訪に覚えた違和感に、現実に存在する幻想郷への帰還を決意し、知己を頼るべく、早苗は一路東京へと向かう。
     だが、己の求める故郷へ手を伸ばした早苗は知る由もなかった。幻想郷に、彼女の居場所はもうないことを。恐るべき神が、非力な彼女を待ち受けていることを。
     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第15弾。
  • その少女は夢の世界を統べる管理者であるはずだった

    夢の支配者であるドレミー・スイート。
     普段根城にしている遊園地のある夢の世界で目を覚ました彼女は、眠る前のことを思い出せないことに気づく。
     不可解な事態を疑問に思いながら夢の中で過ごすドレミーだが、そこに夢ならではの怪現象の数々が襲いかかる。
     異物を吐き出す、人殺しに失敗する――現実での問題を強く示唆するそれらの凶夢は、いつの間にかたどり着いていた夢の世界から脱出する決意を固めさせるには、十分不吉なものであった。
     一つ、また一つと、妨害を掻い潜りながら、時には敗北しながら彼女は夢から覚めていく。
     しかし、現実へと、覚醒を求める彼女は夢の中で気づきもしなかった。
     己を眠りへと誘う存在の、その真の狙いを。この事態の根底に眠る、抗いがたい破滅を。
     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第14弾。
  • その少女は人々の聲を聞き届ける天命を担っていたはずだった

    仙人である豊聡耳神子は、増えた弟子たちに自分の時間を削られながらも高みへ至るための修行の傍ら、復活した幻想郷で穏やかに暮らしていた。
     ある朝、そんな神子の目を覚ましたのは自らの声もろくに聞こえぬ爆音だった。
     すわ襲撃かと構えるも、廟の様子は普段と変わらない平穏そのもので、神子以外の住人は爆音などないように話しかけてくる。
     変わっていたのは、自分だった……?
     この耳が、狂ってしまった……?
     人々の声を聞くために与えられた聴覚の才。それが失われたという疑惑に至った神子はそれを隠してしまった見栄に屈して一人頑なに解決を目指す。
     しかし、不器用に取り繕う神子にはまだ知る由もなかった。
     頭を揺らす爆音は始まりに過ぎないことを。
     己の変容と配下の不変の狭間には、人の埒外に蔓延る化物の呼び声が満ちているのだと。

     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第13弾。
  • その少女は自らを包む闇に安寧を見出していたはずだった

    外来人を襲って欲しい――そんな依頼を受けた友人らに連れ出された闇の妖怪・ルーミアは、追い詰めた人間の消失と共に、闇の中で不気味なうめき声を耳にする。
     聞き間違いか、気のせいか。不安を酒で忘れたその翌日、確かにそのうめき声はまた聞こえてくるのだった。
     いずこから発されるかも分からない声。
     何者かに憑かれているのか。
     這い上がってくる苛立ちと不安に耐えかねたルーミアは、敵であるはずの博麗の巫女に助けを求める。
     だが、神社に着いた彼女に待っていたのは、巫女ですら分からないという事実と、声の主が言葉を操り始めたという現実。
     闇に安寧を求める身でありながら、誰かの気配に満ちた闇に怯えるルーミアがその正体を知ったとき、理解不能な深淵からの来訪者が彼女を包み込む。

     少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第12弾。

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