『ライトノベル(ラノベ)、「東方Project」シリーズ』の電子書籍一覧
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その少女は夜空の星を通じて世界を暴いていたはずだった
入手した情報を元に、メリーと共にオカルトの調査をすべく奈良県は三輪山にやってきた蓮子。
道中で結界の境も見つけ、秘された何かへの期待は高まっていた。
夜半に山に侵入することに成功した蓮子だったが、出くわした怪しげな猫を追いかけているうちにメリーとはぐれてしまう。
星と月から位置と時刻を割り出す力を頼りに、合流するべく夜空を見上げるが、猛烈な不快感
――そして、まともに位置も時間も分からないという現実が彼女を襲う。
自分がどこにいるのか分からない。
今がいつなのかさえ分からない。
星空の下ではあり得なかった感覚に混乱する蓮子は、延々と変わらない風景の続く三輪山を彷徨い、疲弊していく。
やがて朝を待ちわびるようになるも、彼女を待っていたのは太陽ではなく、さらに理解を超えた、祈りをも砕く現実だった。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第11弾。 -
その少女は、死という終わりを欲していたはずだった
人間と妖怪が共に暮らす地――幻想郷。その非常識の存在として、不死身たる人間・藤原妹紅は終わることも終えることもできない永遠の生を過ごしていた。
その日は確かに具合が悪く、自慢の炎を生み出すことも出来なかった。だが寝れば治る、治らぬ道理はない……そんな不死身の希望的観測は、千余年の時を経て初めて打ち壊される。
私の体はどうなった?
もしかして私は死ぬのでは?
永い間忘れていた死への恐怖に為す術もなく翻弄される妹紅。その姿は幾多の妖を屠り、里の人間から頼られるようになったそれとは程遠かったーー。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第1弾。 -
シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、蝕の恐怖が新装版として蘇る。
吸血鬼レミリア・スカーレットは、友人の魔女の戯れによって、性格まで鏡写しになった己の偽物を生み出されることになる。本物と違って素直で勤勉な偽物は、消え去るまでの間、紅魔館に暖かく迎え入れられた。
不快の種だった偽物騒動も一旦の落ち着きを見せた頃、今度はレミリアに些細な不調が這い寄っていた。
陽の光が、普段より痛い。
魔力が、いつもより心許ない。
自分から、力が失われている――。
困惑するレミリアは、原因を求めて己の運命を垣間見る。しかし、飛び込んできたビジョンは、紅魔館の皆を呪いながら消滅する未来の姿だった。
そして彼女は理解することとなる。それは、黒死の悪魔と呼ばれていた『吸血鬼になる前のレミリア』という過去に裏打ちされた、避け得ぬ運命なのだと。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第四弾「レミリア・スカーレットは蝕が怖い」が、全編改稿を経て新装版として蘇る。 -
謎の魔女集団と対峙する魔理沙たち。幻想郷の平穏を懸けた戦いが始まる。
幻想郷の外から侵入してきた謎の魔女集団。魔女集団の手により幻想郷の運が失われ、魔理沙は魔法が使えなくなってしまう。果たして幻想郷の住人たちは魔女集団を追い払うことができるのか? 今、魔理沙たちと魔女たちとの決戦の火蓋が切って落とされた。シリーズ第1巻刊行。
(魔理沙が普通の魔法使いになるまでを描く同人小説です。基本シリアスです。シリーズ物の一巻となります)【表紙変更いたしました。イラストレーター:やまだこうたろう様】 -
その少女は、人間を蝕むことを糧としていたはずだった”
幻想郷は紅魔館に住まう強大な吸血鬼レミリア・スカーレットは、友人の魔女の戯れによって、性格まで鏡写しになった己の偽物を生み出されることになる。わがままな本物と違い、素直で勤勉な偽物は紅魔館に受け入れられた。レミリアはただそれに対し、不快と不安を覚えるしかなかった。
偽物が消えてからしばらくして、レミリアに不調が生じた。陽がより痛い、魔力が少ない。ほんの些細なことだが、自分から力が失われていた。
困惑するレミリアは、周囲を頼ることなく原因を求めて己の運命を覗く。だが得られたのは、紅魔館の皆を呪いながら消滅する自分の未来。それは黒死の悪魔と呼ばれていた『吸血鬼になる前のレミリア』という過去に裏打ちされた、避け得ぬ末路だと後に知ることになる。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第四弾。 -
「うおォン、私はまるで九尾の火力発電所だ」
賢者の式神、八雲藍。
八雲紫の式として、日常の雑事をこなす傍ら、彼女は幻想郷の各地で様々なものを食べる、食べる、食べる。
命蓮寺前のカレー屋で、秋姉妹の焼き芋屋で、博麗神社の温泉で、地底の焼肉屋で、夜雀の屋台で、人里の蕎麦屋で。
時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼女は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を遣わずにものを食べるという、孤高の行為。
この行為こそが、人と妖に平等に与えられた、最高の“癒し”と言えるのである。
東方創想話・同人誌で好評を博した『狐独のグルメ』シリーズ、ついに電子書籍版が登場!
八雲藍とともに、ひととき、幻想郷の美味しいものを楽しんでみませんか?
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その少女は視ることが己の全てのはずだった
月の兎である鈴仙は、人里へ薬を売りに行ったり、永遠亭で主人の世話をしたり、程々に忙しくも穏やかに暮らしていた。
ある日、仕事の帰りに妖獣と妖精の喧嘩の仲裁に入った鈴仙は、意図せず彼女らを自分の狂気に冒してしまったことに目の不調を感じ、コンタクトレンズで狂気の視線を抑制することにした。
しかし狂気の瞳は鈴仙の意思や対策をあざ笑うかのように、部下の兎を、主人の敵を、妖怪たちを狂気に染めていく。
自分の狂気が彼女らに自分を襲わせる。
自分の存在理由が自分の手を離れる。
自分で自分の首を締めている状況に心が耐えられなくなった鈴仙には、頼みの綱にすがりつく他、道は残されていなかった。
しかしその道は、己の能力に一番詳しいはずの自分ですら分からないという現実を前にして容易く崩れ落ちる。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第九弾。 -
その少女は自らを静の中に置きたかったはずだった
忌み嫌われた妖怪が住まう地底。心が読めてしまう妖怪・古明地さとりは止むことのない他者の心の声に辟易しながら暮らしていた。
冬のある日、事故によって第三の目を負傷してしまったさとりは、自身の読心能力が失われたことに気づく。完全なる静寂に、幸せな人生の到来を予感するが、それは不幸の始まりであった。
あの子は何を考えているの?
どうしてそんなことをするの?
読めない心が心を蝕んでいく。
当たり前だった日常が崩壊し、理解できないもので溢れかえった世界を前に、さとりは悲劇の舞台で踊り狂う。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第2弾。
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シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、識の恐怖が新装版として蘇る。
ある日、鈴奈庵に一冊の奇妙な本が持ち込まれた。どんな文字で書かれた本も読み解く能力を持つ小鈴にすら読めないその本は、文字通り読まれることなく引き出しの奥に仕舞われ、そして忘れ去られた……。
それからしばらくして、小鈴に二つの異変が襲いかかる。
妖怪の悪夢に連日魘されること。
読めるはずの妖魔本が読めなくなっていったこと。
蝕まれる精神と喪失の恐怖に駆り立てられ、ただの落書き帳と化していく本たちを必死に調べる小鈴。そして残酷な真相に辿り着いたとき、抗いようのないこの異変の本質に絶望する。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第三弾「本居小鈴は識が怖い」が、全編改稿されて今蘇る -
シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、静の恐怖が新装版として蘇る。
ある冬の日、妖怪・覚である古明地さとりは、事故によって読心の核である第三の目に傷を負った。傷は癒えることなく、やがてさとりは他人の心の声を聞くことができなくなる。
初めは、煩わしい声を聞かずに過ごせる人生のバカンスだと思っていた。療養の時間はひとときの幸せになるだろうと喜んですらいた。
けれどそれは、不幸の始まり。『あいつは何を考えているの』『どうしてそんなことをするの』――相手を理解できることが当たり前だった生活は一変し、些細な快適さを塗りつぶす苦悶をさとりが襲う。
そしてさとりは、静寂の中で理解することになる。最も理解できない存在こそ、この世で最も恐ろしいのだと。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第二弾「古明地さとりは静が怖い」が、全面改稿&新規シーン追加を経て、新装版として蘇る。 -
東方二次創作普通の魔法使い第9巻! 永遠亭VS月の姫
魔理沙が蓬莱山輝夜と須臾の世界で修行中、永遠亭に魔女集団ルークスの刺客が襲来する。刺客は元月の姫である山祇イワナガ。かつて八意永琳の弟子だったイワナガ姫は時を止める実力者で……?鈴仙・優曇華院・イナバをはじめとする永遠亭メンバーはイワナガ姫を退けることができるのか……!?緊迫の第9巻! -
東方二次創作普通の魔法使い第8弾! 魔女集団ルークスの魔の手は旧地獄へと忍び寄っていた。地底の妖怪たちの運命は……!?
東方Project二次創作、『東方二次創作 普通の魔法使い』の第8弾。魔女集団ルークスの幹部が一人、悪魔貴族『ダンタリオン』が旧地獄に襲い掛かる。次々と襲われる黒谷ヤマメ、星熊勇儀、古明地さとりなどの地底妖怪たち……。彼女たちはダンタリオンの侵攻を食い止めることができるのか。そしてそのとき古明地こいしは……? 闘いは物理を越える。緊迫のシリーズ第8巻お楽しみください。 -
東方二次創作 普通の魔法使いシリーズ第7弾!
運が奪われた幻想郷にあって、龍穴と龍脈からはまだ運が洩れ出ていた。魔理沙は永遠亭で洩れ出るわずかな運を使っての魔法発動の特訓に励む。そんな魔理沙に父親が語り始めた。内容は魔理沙も知らない父親と母親の過去の話……。なぜ、魔理沙は父親に勘当されたのか。――東方二次創作 普通の魔法使いシリーズ第7弾! -
東方二次創作 普通の魔法使い 第4巻
紅の館、『紅魔館』に魔女集団の刺客が向けられる。一見美少年に見える魔女『カストラート』とおどおどした様子の『ルガト』の二人が紅魔館に襲いかかる。対峙するレミリアとパチュリーは追い返そうと戦闘を開始するが……。普通の魔法使い4巻開幕。 -
「天に星を、夜に光を。そして、不屈の心に、不滅の炎を! ――ブレイジングハート、セットアップ!」
その日、幻想郷に奇妙な流れ星が散った。
魔法の森で、妖怪の少女・ルーミアと暮らす魔法使いの少女・霧雨魔理沙は、ある晩、森の中で不思議な魔力結晶を拾う。
そこへ現れるのは、魔力結晶を狙う謎の襲撃者たち。
結晶を奪われた魔理沙は、新たな力を手に、霊夢やアリスとともに異変解決へ立ち上がる。
襲撃者――村紗水蜜たちの目的とは。
魔力結晶に封じられたものの正体とは。
それぞれの想いが交錯する中、1000年前の因縁を巡って、大切なものを守るための譲れない戦いが、幕を開ける!
霧雨魔理沙の熱血バトル魔法アクション小説、ここに開幕! -
「泣いてる友達を助けてやれない魔法使いなんて、魔法使いの意味がないだろ? ――だから私は、お前を助ける!」
激化する魔理沙たちとムラサたちの戦い。その中に暗躍する仮面の少女。
謎が謎を呼ぶ中、秘められた1000年前の真実が徐々に明かされる。
聖白蓮の犯した罪。そして、彼女が封印された、本当の理由。
ただ白蓮を救うために戦い続けるムラサたちと、真実を知った魔理沙たちは、ある偶然から交錯する。
その戦いの果てに目覚めるのは、かつて封印された大魔法使い。
――だが彼女は、1000年前の悲しい記憶に囚われたままだった。
この手の魔法は、悲しみと涙を撃ち抜く力。
悲しみの果てに暴走する聖白蓮を、魔理沙たちは止められるのか――。
霧雨魔理沙の熱血バトル魔法アクション小説、ここに完結! -
伝説の飯テロ小説シリーズ、第2弾!
賢者の式神、八雲藍。
八雲紫の式として、日常の雑事をこなす傍ら、彼女は幻想郷の各地で様々なものを食べる、食べる、食べる。
河童の里の蕎麦屋で、迷いの竹林の焼鳥屋で、太陽の畑の屋台で、紅魔館の庭で、白玉楼で、そしてついには外の世界で。
時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼女は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を遣わずにものを食べるという、孤高の行為。
この行為こそが、人と妖に平等に与えられた、最高の“癒し”と言えるのである。
東方創想話・同人誌で好評を博した『狐独のグルメ』第二期シリーズが待望の電子書籍化!
八雲藍とともに、幻想郷の美味しいものたちをひととき、食べ歩いてみませんか? -
その少女は死なず腐らぬ肉体を是とされていたはずだった
暗い場所に閉じ込められている――
宮古芳香という名を持つということ以外に自分に関する記憶のほとんどを失った少女は己が見知らぬ所にいることを悟る。
己を求めて、そして己を救える者を求めて彷徨う芳香であったが救われるべき己の肉体は死体そのものであった。
「こんなの化け物以外にありえない」
「私はいつから化生となったのか」
自分が人間であると信じていた宮古芳香の常識が一歩を踏み出すたびに腐り落ちていく。
やがて己の存在そのものを腐らせていくようになった芳香は人と人ならざる者の境界で醜く抗う。
その抵抗自体も腐敗への道のりを進めるものであるというのに。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第七弾。 -
その少女は探求の果てに心ある物の創造を夢見ていたはずだった
人形遣いアリス・マーガトロイドは、完全自律人形を目指し一体の人形を作り上げた。 それは外見から質感、そして心まで模した、アリスそっくりの人形であった。 稼働にも成功し、自分で考え行動する人形に満足しながらアリスは観察実験を続けた。
しかし次第に人形の行動が不穏なものになっていく。
最初はただの悪戯だった。それがアリスを害するものへとエスカレートし、実験を終わらせなければ、と決意するアリスに大怪我をさせるに至る。
どうしてこんなに敵意を持つのか。
私を顔をした人形の考えが分からない。
やがてアリスは辿り着く。真に恐ろしきは、双子のようにそっくりな人形ではないことに。この実験に終わりなどないという結論に。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第五弾。 -
その少女は、己を満たす識に手を伸ばしていたはずだった
ある日、鈴奈庵に一冊の奇妙な本が持ち込まれた。
どんな文字で書かれた本も読み解く能力を持つ小鈴にすら読めないその本は『無題』と名付けられたが、文字通り読まれることなく引き出しの奥に仕舞われ、そして忘れ去られた……。
それからしばらくして、小鈴に二つの異変が襲いかかる。
妖怪の悪夢に連日魘されること。
読めるはずの妖魔本が読めなくなっていったこと。
蝕まれる精神と喪失の恐怖に駆り立てられ、ただの落書き帳と化していく本たちを必死に調べる小鈴。
そして残酷な真相に辿り着いたとき、抗いようのないこの異変の本質に絶望する。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型東方Project二次小説・幻想少女恐怖シリーズ第3弾。 -
その少女は人々の嘘を糧としていたはずだった
かの伝説の大妖怪・鵺の正体たる封獣ぬえは、久々の地上に恐怖の不足を感じつつも、暇を持て余していた。
夏の祭の日のこと。正面から祭の意図を挫こうとする魔女にあてられたぬえは、山の神たちを出汁に人々へ鵺の恐怖をしらしめることに成功した。
人間が正体不明を恐れている。恐怖が私を強くする。だが問題はないはずなのに、ぬえは増大する妖力に不安を覚えていた。
――その不安は、的中することとなる。
身を置いている寺の連中が、自分のことを正しく認識できなくなった。
正体不明の妖力が悪さをしているとしか思えない前代未聞の事態に、解決を模索するぬえだが、正体不明を襲う正体不明の現象はそれだけでは終わらない。
ぬえが辿り着いたのは、正体不明を歪める明々白々で絶望的な事実だった。
少女たちが抱く『もっともおそろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第十弾。 -
その少女は世の転換を求めていたはずだった
命を狙われていた天邪鬼・鬼人正邪は追い詰められた末、マジックアイテムの魔力を全て使い敵対者の『自分への害意』を逆転させることに成功した。
好意を持って接してくる元敵対者たち。彼女たちは正邪の過去の行いが正義だったと誤認しきっていた。
優しくしてくる皆に天邪鬼な部分は唾を吐くが、どこか安心した自分がいるのもまた事実だった。
だが、元々裏も表もない者たちに変化などない。里の人間に害意を浴びた正邪は、望むべきそれに怯える自分に気づく。逆転した好意に浸かった心には罅が入っていた。
けれど正邪は知ることになる。正道を外れた逆転によって生じた罅は、己を飲み込むものだと。その恐怖は正道であり、逆転という偽りの正道こそ真の邪道なのだと。
少女たちが抱く「最も恐ろしいもの」をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第六弾。 -
その少女は真なる己を見て驚いた顔を愉快に眺める者のはずだった
人里で暮らす妖怪・飛頭蛮の赤蛮奇は、変わらない日々に飽いた末に陶芸という趣味を見出し、人間に紛れて 作った器を売りながら、そこそこ充実した暮らしを送っていた。
そんな中、自分を遠巻きに見つめる男の存在を悟る。正体に気付かれたか、と彼を捕まえて吐かせたその動機 は、赤蛮奇の作る器に魅入られたというものであった。
器を介して不器用に繋がっていく二人。
傍から見れば恋仲でしかない生活。
だが、その関係が歪なものにならないわけがなかった。
赤蛮奇にとって、自分が妖怪であるという認識は確固たるものであり、他人と触れ合わぬ彼女には顔色を伺う ことすら満足にできなかったのだから。
そして歪な関係は、歪に組み合わされた不可避の未来を形作る。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした、各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第八弾。 -
シリーズ累計10,000部突破!十年の時を経て、死の恐怖が新装版として蘇る。
不死の妙薬を口にし、永遠の命を得た人間・藤原妹紅。千三百年の人生に飽いて死を求めていた彼女は、ある日、不死鳥の炎を生み出せなくなっていることに気づく。
一眠りしても治らない変調。不死身にあるまじき病の兆候。悠久の時の中で初めて遭遇したその異常に、待望していた本当の死を予感する。
だが、同時に去来したのは、千三百年余りの間忘れ去っていた死の恐怖。 限りある生命にやり直しは効かない。
心臓を突いたその先なんて存在しない。
自殺なんて、試せるわけがない。
あれほど疎んでいた生を求め、泥に塗れるように暮らし始める妹紅は、ここがどこなのか思い知らされることになる。
妖怪を隣人とする地・幻想郷。
死を隣に置いた地獄の園で、妹紅は堕ちた不死鳥として――ただの人間としてもがいていく。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた各巻完結型のサスペンスホラー・幻想少女恐怖シリーズ第一弾「藤原妹紅は死が怖い」が、十年の時を越えて新装版として蘇る。 -
孤独な少女が幻想郷に受け入れられるまでを描く、シリーズ外伝の王道幻想入りストーリー
世間から隔絶された山奥で暮らす一族の少女。神や自然の声――言霊を見聞きする巫女として生きてきた彼女は、最後の生き残りとなった果て、誰からも忘れ去られた少女となって幻想郷に至る。
山に放り出された少女は、時に河童に救われ、時に死神に導かれ、ただただ人里を目指す。時に妖怪に殺されかけながら、時に魔法使いの怒りを買いながら、それでも孤独な少女は言霊の力と共に、新たな居場所を手に入れるのであった。
しかし、辿り着いた人里で暮らし始めた少女は、思いもよらぬ現実を突きつけられることになる。
己の知らない、己の過ちを。
顔も名も知らぬ者から、その怒りを。
初めての友からの、拒絶を。
大切な人のため、幻想に生きる者として認められるため、未だ人と世界を知らない少女は神の試練へ挑む――
幻想少女恐怖シリーズの語り部が幻想郷に受け入れられるまでを描いた外伝小説
※本書は2008年に連載していた東方二次創作ノベル「忘れ去られた少女」を 再構成の上、大幅に加筆修正したものです。 -
ある日、宝物探しでルナチャイルドが見つけた『黒い触手のようなものが巻き付いている銀の原石』。
気に入ったそれを持ち帰った翌日、彼女は自室で『てるてる坊主ごっこ』をしているところを発見された。
そこから三月精たちに不幸が連鎖していき……
毎日が日曜日な彼女たちに訪れる特別な日曜日を描く短編ホラー -
その少女の目は、幻想郷の出来事を永久に覚えるためのもののはずだった
小鈴が自殺した――突如もたらされた友人の凶報に、調査へ乗り出す阿求。父親より語られる死の直前の様子は、まさしく狂死と呼ぶべきものだった。破られた本が散乱する惨状の部屋を調べる阿求だったが、遺書を見つけた直後、猛烈なめまいに襲われ気絶する。そして目覚めた阿求の目に写っていたのは、他人の考えていることが文字として浮かび上がる光景。それこそが小鈴が遺書で告げていた『観測者』の呪いであり、小鈴のように狂死する未来を阿求は運命づけられてしまう。呪いは解除できるのか、どのように感染するのか、その根源は何なのか――膨大な他人の想いをすべて記憶してしまう苦しみを抱え、阿求はその目の根源となる一人の少女を追う。だが、その足跡に敷き詰められていたのは、人里に潜む過去の絶望。終わってしまった悲劇の続きに呑み込まれる阿求は、観測者の真の悲嘆を知ることとなる。少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第18弾。 -
甘くもビターな幻想少女たちの物語をあなたにお届け!
過去に合同誌などに寄稿した東方二次小説の再録集です
収録作
・『木曜日のキッチン』(幻想郷ごはん合同より)
・『実録! 人形の館 被害者の男が語るには……』(凋叶棕合同より)
・『Play with me』(こいしちゃん廃墟合同より)
・『幻想都市伝説考』(東方ライトノベル合同より) -
東方二次創作 普通の魔法使い第6弾
異変の影響で魔法を使えなくなった魔理沙に永遠亭の妖怪「因幡てゐ」が上手い話を持ち掛ける。時を同じくして、『妖怪の山』に魔女集団の魔の手が……。妖怪の山を根城とする神と天狗、そして『よそ者の守矢』は山を守ることができるのか……!? 東方二次創作普通の魔法使い第6弾開幕。 -
東方二次創作 普通の魔法使い シリーズ第5巻
幻想郷に侵入してきた魔女集団『ルークス』 その幹部の一人『プロメテウス』が冥界の白玉楼に襲い掛かる。西行寺幽々子とその従者魂魄妖夢はプロメテウスを撃退することができるのか……!? 東方二次創作普通の魔法使いシリーズ第5巻 -
人形遣い『百十七号』との闘いに勝利した魔理沙とアリス。人里に辿り着いた魔理沙の元にやってきた霊夢。そして魔女集団のボスである『お母様』と『マリー』
霊夢と魔女たちとの闘いが始まる……。 -
東方二次創作 普通の魔法使い 第2巻
東方二次創作 普通の魔法使い第2巻。
霊夢と喧嘩別れした魔理沙は魔法の森に住むアリス・マーガトロイドの家に転がり込む。魔理沙はアリスとともに人里に避難することになるのだが……。彼女たちの身に魔の手が……!? -
その少女は、自ら歴史に名を残すほどの叡智は有していないはずだった
人里の寺子屋で教鞭を執る慧音は、ある日己の腕に奇妙な瞳が現れたことに気づいた。生徒たちの手前、それが自身のもう半分――白沢によるものだと誤魔化したが、噂は人里を巡るうち、『慧音が神獣・白沢として覚醒した』と尾ひれがついていく。 ご利益のある存在として人間たちに再度認識された結果、群がってきたのは慧音を求める人里の有力者たち。最初は不器用な挨拶で済んだそれも、次第に脇目も振らぬ手段に発展していく。すべては、白沢が徳の高い為政者の下に現れるから――お墨付きを欲する人々の行いに、慧音は苛立ちを募らせていく。 だが、加熱した上白沢慧音争奪戦の果てに待ち受けるのは、幻想郷の危機。叡智へ手を伸ばした者たちが破滅を巻き起こさんとする一方、慧音自身も鏡写しのように突きつけられることになる。自分もまた、叡智へと手を伸ばした語られざる歴史を持つのだと。 少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第17弾。 -
その少女は、他者を病に苛む立場のはずだった
妖怪の山で建設に勤しむヤマメは、ふと刺されたような痛みに襲われる。事故か、あるいは虫か、原因の分からないそれは地底に帰った後も続き、ちくりちくりと彼女を苛み続ける。下手人どころか切っ先すら見当たらないその刺突の執拗さは、やがてなんでもない家具の角や畳のささくれにも目を向けさせるようになり、尖端恐怖症の様相を呈していく。
犯人を探していく過程で浮上したのは古明地という尤もらしい名前。不可解な現象の目撃証言も得られ、決死の覚悟で地霊殿へとヤマメは向かう。
だが、彼女はそこで突きつけられることになる。古明地姉妹がヤマメを害することはできない、完全な不在証明を。そして、過去より伸びた茨が死の迷宮となって彼女を囲っていたという、抗いがたい現実を。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第16弾。 -
その少女は、神と共に生きることを選んだはずだった
十年前、別れを告げた故郷をふと思い出した早苗は、過去の決断を出汁に、帰郷をちらつかせる諏訪子になじられる。布団に逃げ込んだ早苗が目を覚ますと、そこは実家の寝室だった。
重い身体は、正しく二十七歳になり、風祝としての力を失った外界の早苗のもの。諏訪子の言葉通り、夢から覚めたように早苗は外に追い出されたのだった。
祟られ、不調に喘ぐ彼女は、見えないが『居る』諏訪子に畏れを抱く。
特別でない自分は、あまりに無力だ。
身近な神は、こんなにも恐ろしい。
しかし、諏訪に覚えた違和感に、現実に存在する幻想郷への帰還を決意し、知己を頼るべく、早苗は一路東京へと向かう。
だが、己の求める故郷へ手を伸ばした早苗は知る由もなかった。幻想郷に、彼女の居場所はもうないことを。恐るべき神が、非力な彼女を待ち受けていることを。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第15弾。 -
「……生者にあらず、死者でもない。この身はあの桜と同じ、妖忌なるものよ」
全てを失った男は、放浪の旅の中で荒れた小さな寺にたどり着く。そこにあったのは、夏の終わりでも八分咲きのまま時を止めた桜と、その桜の下に佇む少女だった。
寺で暮らし始めた彼は、妖忌という名を与えられ、死を誘う桜の下に虚空を見る少女――ゆゆに、少しずつ惹かれていく。
それは、死に場所を求めた男が手に入れてしまった温もりと、死を誘うことしかできない少女が触れた温もり。
全ては、定められた結末へと進んでいくことも知らずに、ふたりは近付いてしまった。必然でしかない悲劇のために。
この物語は、失われた過去の欠片。
たとえ真実を求めることに、何の意味も無いのだとしても。
――彼は確かに、そこにいたのだ。
これは、失ったものの物語。
魂魄妖忌と、西行寺幽々子の物語。 -
大好きだったお母さんは、私を誘拐した魔女でした。
蝉の声が響く、うだるような夏の日。
人里から、ひとりの赤ん坊が姿を消した。
誘拐したのは、森に暮らす魔女。人形遣い、アリス・マーガトロイド。
誘拐されたのは、道具屋の娘、霧雨理沙。
誘拐した赤ん坊に「魔理沙」と名付け、母として育て始めるアリス。
彼女が本当の母であると、信じて疑わずに育った魔理沙。
森の奥で息を潜めて暮らす、偽りの母子の行き着く先に、光は射すのか――。
角田光代『八日目の蝉』を下敷きとした、アリスと魔理沙の物語。
物語の終わるとき、あなたが見るものは、一筋の希望か、それとも――。 -
その少女は夢の世界を統べる管理者であるはずだった
夢の支配者であるドレミー・スイート。
普段根城にしている遊園地のある夢の世界で目を覚ました彼女は、眠る前のことを思い出せないことに気づく。
不可解な事態を疑問に思いながら夢の中で過ごすドレミーだが、そこに夢ならではの怪現象の数々が襲いかかる。
異物を吐き出す、人殺しに失敗する――現実での問題を強く示唆するそれらの凶夢は、いつの間にかたどり着いていた夢の世界から脱出する決意を固めさせるには、十分不吉なものであった。
一つ、また一つと、妨害を掻い潜りながら、時には敗北しながら彼女は夢から覚めていく。
しかし、現実へと、覚醒を求める彼女は夢の中で気づきもしなかった。
己を眠りへと誘う存在の、その真の狙いを。この事態の根底に眠る、抗いがたい破滅を。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第14弾。 -
その少女は人々の聲を聞き届ける天命を担っていたはずだった
仙人である豊聡耳神子は、増えた弟子たちに自分の時間を削られながらも高みへ至るための修行の傍ら、復活した幻想郷で穏やかに暮らしていた。
ある朝、そんな神子の目を覚ましたのは自らの声もろくに聞こえぬ爆音だった。
すわ襲撃かと構えるも、廟の様子は普段と変わらない平穏そのもので、神子以外の住人は爆音などないように話しかけてくる。
変わっていたのは、自分だった……?
この耳が、狂ってしまった……?
人々の声を聞くために与えられた聴覚の才。それが失われたという疑惑に至った神子はそれを隠してしまった見栄に屈して一人頑なに解決を目指す。
しかし、不器用に取り繕う神子にはまだ知る由もなかった。
頭を揺らす爆音は始まりに過ぎないことを。
己の変容と配下の不変の狭間には、人の埒外に蔓延る化物の呼び声が満ちているのだと。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第13弾。 -
その少女は自らを包む闇に安寧を見出していたはずだった
外来人を襲って欲しい――そんな依頼を受けた友人らに連れ出された闇の妖怪・ルーミアは、追い詰めた人間の消失と共に、闇の中で不気味なうめき声を耳にする。
聞き間違いか、気のせいか。不安を酒で忘れたその翌日、確かにそのうめき声はまた聞こえてくるのだった。
いずこから発されるかも分からない声。
何者かに憑かれているのか。
這い上がってくる苛立ちと不安に耐えかねたルーミアは、敵であるはずの博麗の巫女に助けを求める。
だが、神社に着いた彼女に待っていたのは、巫女ですら分からないという事実と、声の主が言葉を操り始めたという現実。
闇に安寧を求める身でありながら、誰かの気配に満ちた闇に怯えるルーミアがその正体を知ったとき、理解不能な深淵からの来訪者が彼女を包み込む。
少女たちの「最も恐ろしいもの」について述べた、各巻完結型・幻想少女恐怖シリーズ第12弾。 -
蓮子とメリーの遊惰な日常は、だいたいいつもちゅっちゅしている。
お互いの家に入り浸り、ダラダラと休日を過ごしたり、サークル活動で怪しい館に潜入したり。
そんな時間の中、隙あらばキスしたりじゃれあったり求め合ったり夢を視たり。
どこまでも遊惰な秘封倶楽部のちゅっちゅな日常風景掌編連作、全36編。
【健全本です】 -
「相対性精神学」ってなあに? おしえてDr.レイテンシー!
マエリベリー・ハーンの専攻する、「夢と現実は区別はするけど同じもの」と見なす謎の学問、相対性精神学。
レイテンシー博士がアシスタントのウサちゃんと、相対性精神学についてわかりやすく(?)解説します。
私たちに自意識はあるの?
自然科学も物理法則も共同幻想?
物質や現象は客観的なものではない?
可能性は分岐しない?
「哲学的ゾンビ」「中国語の部屋」「人間原理」「世界五分前仮説」「シュレーディンガーの猫」「観測者問題」「多世界解釈」「エコーチェンバー現象」「後期クイーン的問題」……相対性精神学を学べば、量子力学から現代社会の諸問題、現代本格ミステリまで、いろんな問題がよくわかる!?
伝説の「相対性精神学」入門書改訂版、電子書籍版も登場! -
誰が彼女を殺したか? 絶望と暗黒の東方ミステリ
その日、藤原妹紅は死んだ。
上白沢慧音が目にしたのは、生き返ることのない妹紅の遺骸と、それを見守る八意永琳の姿だった。
不老不死の妹紅を、死に追いやったものとは何か?
慧音はその真相を突き止めるべく、捜査を始めるが、事態は思わぬ方向へ転がっていく――。 -
5人の菫子が活躍する、奇妙で不思議で謎に満ちた冒険の物語
宇佐見菫子は突如として見知らぬ世界の見知らぬ街に放り出された。
巨大な外壁に囲われたその街は日本の首都圏など比べ物にならないほど整然としており、菫子の知らない技術によって運営され、清浄に満ち溢れていた。その名を月明かりの街(ムーンリットシティ)という。
右も左も分からないその街で、菫子は素性の分からない集団に追いかけられる。ある人間の助けで辛うじて逃げ切ったものの、菫子はその人物から驚愕の事実を知らされる。
菫子を助けた人間の名前もまた宇佐見菫子だったのだ。菫子の迷い込んだ世界、それは月の都が現実となり、月人が天孫降臨を果たしたifの世界だった。そして月明かりの街には更なる別世界からやってきた菫子が出現しているという。
どうして複数の世界から菫子「たち」が召喚されたのか? 謎の集団の目的とは? 月明かりの街で一体、どのような陰謀が張り巡らされているのか。
かくして宇佐見菫子「たち」の物語が幕を開ける。 -
レイマリはかわいい!短編小説再録集
レイマリはかわいい!
そんな気持ちたっぷりの短編小説の再録集です。
執筆主が2021年5月~2021年9月に書いたレイマリ小説をまとめた一冊です。
(https://www.pixiv.net/users/2237011/novels)
再録の他に書き下ろし小説「花あかりのひかり」とおまけSSが入っております。
【書き下ろし小説のあらすじ】
酒を未だ飲んだことがない頃、どうしても酒を好きになれない事情が魔理沙にあると知った霊夢。
霊夢はそんな魔理沙のために、酒を好きになれない魔理沙の嫌な記憶を上書きするように、魔理沙と飲む時だけは素直になることを決めた。
だから一緒に呑みましょう。楽しく語らいましょう。あなたを大切に想う友人がここにいるから。
ふたりは今宵も楽しく酌み交わす。
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酒のつまみに魔理沙をどうぞ。霊夢と魔理沙、心の距離は友人なのに体の距離が近付いていく、距離感バグがテーマのレイマリ小説です。
酒のつまみに魔理沙をどうぞ。
魔理沙の腕を噛んだ霊夢は酒をあおって気軽に魔理沙の腕を妖夢に勧めた。当然彼女は断った。
代わりのつまみを用意するのも面倒だからと魔理沙もされるがまま。そんな霊夢と魔理沙に幽々子は注意喚起をする。
――ふたりともほどほどにね。唾液には霊力が宿るというから。
夏の終わりかけの夜、いつものように酒宴で賑やかな神社。ふとしたきっかけで魔理沙はフランに噛まれることとなる。
それを知らずして魔理沙の腕をいつものように噛んだ霊夢はすぐに違和感に気付いた。
魔理沙が妖力にも似た魔力を宿している。普通の魔法使いには似つかわしくないちから。本能的に霊夢は魔理沙のうなじを食い破り、霊力を注ぎ込んでいた。
尋常ならぬちからを注ぎ込まれた魔理沙は生死をさまよい――そしてふたりは噛むこと、噛まれることへの感情をひとつひとつ確かめていく。手羽中、せせり(首)、もも肉、手羽先、ほほ肉、むね肉――ほかにもいくつか。
霊夢と魔理沙、心の距離は友人なのに体の距離が近付いていく、距離感バグがテーマのレイマリ小説「噛むがために、愛(www.pixiv.net/novel/show.php?id=15491736)」の再録加筆修正本です。 -
秘封倶楽部を主題として編まれた幻想小説集が登場。「新世界にて」「I really really really…」「月灰圏 花底」の三作を収録。
ふるさとより続くレテ川をすすれ。公道上で看取られ続けよ。言語森にて暗黒星を語り明かせ。
君は言葉を信じない。
特設サイト → https://tillneednowordsatalll.tumblr.com/ -
東方プロジェクト×宮沢賢治
2012年8月に発刊した宮沢賢治作品をテーマにした東方プロジェクト小説の合同誌を電子化。燐とお空が巡る「銀河鉄道の夜」、魔理沙とアリスが永夜に惑う「注文の多い料理店」、蓮子とメリーが語らう「雪渡り」、霊夢と妖精たちが落ちていく「春と修羅」を収録。 -
レミリアの大冒険in東方天空璋!
ある日レミリア・スカーレットが目覚めると自分の寝室は森に変じていた。すぐとなりの部屋は大海原で、反対側は火の海!?七曜の魔女は一体何を企んでいるのか。変わり果てた館の中を探検し、襲いかかってくる従者や妹たちを味方につけて、レミリアは元の紅魔館の平和な暮らしに戻ることができるのか。 -
コメディ&百合短編6編収録のバラエティパック!
アリス「貴女は私の娘よ、魔理沙」魔理沙「な、なんだってー!?」(表題作)
こいしが心を閉ざしてしまった衝撃の理由とは?(「インビジブル・ハート」)
デートに向かうメリーを尾行する蓮子。そこに現れたメリーの恋人は意外な人物で……(「チェンジリング・サブジェクト」)
小町が突然差し出してきた退職願。映姫は小町の退職の理由を探ることになるのだが……(「ちょっと今から船頭辞めてくる」)
レアな合同誌寄稿作から書き下ろしまで、個人誌未収録だった東方コメディ&百合短編全6編。
【収録作】
「お前の母ちゃん魔法使い!」
「究極と至高のモフモフ」
「或る男の懺悔」
「インビジブル・ハート」
「チェンジリング・サブジェクト」
「ちょっと今から船頭辞めてくる」 -
磨弓と袿姫、八千慧と早鬼――『東方鬼形獣』へと至る2つの物語。
私は埴輪兵長・杖刀偶磨弓。我が主・埴安神袿姫の造った完璧なる偶像。だが、私の刃は動物霊に届かない。主の敵である動物霊どもを斬るために、私に必要なのは、この身に宿る魂を成熟させることだと主は仰った。主の命じたそのための手段は――(「人でなしたちの恋」)
私――吉弔八千慧がまだ、畜生界のいち動物霊だった頃。あの黒い天馬は、私を捕らえてこう言った。『私と一緒に、この畜生界を征服しないか?』――そして今、私と驪駒早鬼は、ともに畜生界の覇権を目指している。ただし、今は敵同士として……(「天馬が故意を語る話」)
袿姫と磨弓、八千慧と早鬼。造物主と被造物の間に生まれる「恋」とは? 袂を分かったふたりを繋ぎ続けるものとは? 『東方鬼形獣』に至る2つの物語を収録した作品集! -
にぶちん影狼と恋するわかさぎ姫のお気楽百合ラブコメ!
霧の湖のトラブルで、一時的に影狼と同居することになったわかさぎ姫。
お風呂で背中を流されたり、布団に影狼がもぐりこんできたり……。
ドキドキ同居生活にわかさぎ姫のハートと妄想がクライマックス!
これは恋? それとも友情? はたまた母性?
鈍感な影狼に振り回されるわかさぎ姫の明日はどっちだ!?
石ころ姫とオオカミさんの同居生活の行方は?
影狼とわかさぎ姫のドキドキ同居生活百合ラブコメ小説!
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これはメディスンのルーツを辿る、現代と過去の物語――。
無名の丘に暮らす人形=メディスン・メランコリーはある日、空からやってきた不思議な少女=アリス・マーガトロイドと出会う。
それは単なる出会いではなく、メディスンという人形のルーツを辿る大きな物語の始まりであった。
はたしてメディスン・メランコリーとは何者なのか。無名の丘に眠る大きな秘密とは。 -
秘封倶楽部の在り方を見つめ直す短編集「秘々封々」第一弾。
羽のように軽やかで、天へ舞うかのような物語を五編収録。
遍在する秘封倶楽部は、羽に導かれ、何処へ翔ぶ?
『Outer Scientism』
蓮子の実家でくつろいでいたメリーは、蓮子の唐突な提案により、廃止された科学館へ足を踏み入れる。
『古道具屋と女子高生の幻想空論』
菫子はひょんな事から、自らの身に羽が生えてこないかと霖之助に問う。
霖之助は呆れつつも、幻想郷の仕組みを解説するとともに、或る仮説を提示する。
『籠の幻鳥、少女の夢』
メリーは、相棒である蓮子を、いつも鳥籠の中に入れ、共に出掛けていた。
そんな彼女達の、ささやかで、何気無い至福な一コマ。
『冷たい夜風』
ひとり孤独に、物思いに耽けながら、深夜の川沿いを歩く。
菫子は、幼い故に苦悩し、幼い故に確執に囚われない。
『Bless me with Wing.』
メリーの背中に宿る美しいモノは、やがて、残酷な真実を彼女達に突きつける。
最早、どうしようもない現実を。
最早、取り返しのつかない現実を。 -
これは地獄のように甘い、復讐と絆のおはなし。
生命が生まれないはずの地獄に現れた妖精。
九つの子を失うという地獄を経験した神霊。
そして地獄を統べる冥府の管理者にして神。
三人は夜空に浮かぶ夜の支配者、月に挑みあと一歩のところまで追い詰めたが、月の頭脳と瑕疵なきものたちに敗北を喫した。
それは皆もよく知っているはずの物語。
これから始まるのは皆の知らない話だ。
ヘカ―ティアとクラウンピースはいかなる縁から出会い、主従の関係となったのか。
東の果てに住む純狐と西の果てに住むヘカ―ティアはどのようにして知り合ったのか。
クラウンピースと純狐はいかにして復讐を共有する間柄になったのか。
三人の復讐はどのように進んでいったのか。
全てを明かす復讐の序章がいま幕を開ける。 -
夢のような恋、それは現実の終わり――。
幻想郷にアクセスするという菫子の野望は巫女の襲来と敗北によって終わりを告げたはずだった。だが、そうではなかった。
菫子は夢を通じて幻想と繋がっていたのだ。
そのことを喜び、幻想郷に入り浸り始める菫子。その中で友を見つけ、恋を知り、順風満帆であるかのように見えたが、あることをきっかけに超能力が際限なく強くなっていき、遂には無造作に人を傷付けるようになってしまう。
現実と夢、どちらにも居場所がなくなりつつある菫子に、境界の賢者はある解決法を提示する。
だが、それは現実世界の全てと訣別する残酷なものだった……。 -
10歳の蓮子と110歳の菫子、二人の宇佐見の出会いの物語
宇佐見蓮子は優秀な生徒として学業を重ねていたが、あるとき新型の登校拒否が発症してしまい、医師や家族が手を尽くしても改善されることがなく、症状は悪化するばかりだった。転地療養を勧められた蓮子は父の手配によって、遠戚である宇佐見菫子の家に向かうことになる。
未来において孤独に生きるもの、不老不死の超能力者として名を馳せていた菫子と血の繋がりがあることに期待を抱き、蓮子は己の身に潜む夢と、瞳に浮かぶ秘密を打ち明けようとするのだが……。
これは二人の宇佐見の出会いの物語であり。
秘封倶楽部の継承の物語である。 -
佐賀を……佐賀を救うんじゃい!
幻想郷の佐賀こと神霊廟にて一人の女がアイドルに目覚める。
「佐賀を……佐賀を救うんじゃい!」
かくして豊聡耳神子P(兼不動のセンター)主導のもと、豪族連中はアイドル活動をはじめる。
なんやかんやで霍青娥と宮古芳香も合流し、ここに幻想郷最強のファンク・アイドル・ユニット、
『Private Phantom Pain/Pink Panty's』(PPP/PP、通称5P)が誕生した!
五人はファンク魂をメラメラ燃やし、摩多羅隠岐奈主催のファンク・フェスタに挑むのだが、そんな彼女たちの前に立ちはだかるのは、な、なんと、あの伝説のロックバンドだった! -
奇跡を起こす少女。超能力を操る少女。彼女達の出会いと別れ、そして秘封倶楽部の物語。
生まれながらにしての超能力者、宇佐見菫子。
「自分は他の人達と違う」
幼少期からそう悟り、目立たない為に、他人の中に溶け込むよう、努めて行動していた。
菫子は、彼女の望む通り、常に独りだった。
そんな彼女の前に現れた、一人の少女。
「私は神様が見えるの」
そう言った彼女の名は、東風谷早苗。
奇跡を起こす少女。
超能力を操る少女。
この出会いは偶然か、それとも奇跡か。
彼女達はどこへ向かい、
どこへ収束するのか?
『秘封倶楽部』
始まりの物語。 -
妖怪の山を舞台に、新たな恋の物語が幕を開ける!
東風谷早苗は平凡な学生として、また爪に火を灯すような信仰と虚ろな神を縁に祭祀の生を細々と生きていた。
そんなある日、残暑の折、早苗は神の消失を直観する。嘆き戸惑う早苗へとさらに待ち受けていたのは、見慣れぬ世界の強引な誘いだった。
右も左も分からぬ場所で、早苗は黒髪赤瞳の天狗、射命丸文と出会う。
いくつかの偶然と成り行きにより、共暮らすこととなった二人はやがて互いへの想いを徐々に育んでいく。だが、二人の想いを試すかのように、試練は次々と降りかかっていく。
妖怪の山の風俗と、二人の切ない恋を描いた物語がここに開幕する!
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