物盗りに殺された父親の跡を継ぎ、飯屋〈江戸一〉の再開をめざす吉平。
思いがけずに屋台を手に入れることができた吉平は、さまざまな工夫をこらして出した穴子飯・海老天飯・蛸飯が評判を呼び、馴染みの客もついて、めざす道に一歩近づいたかに見えた。
だが、それらの料理をそっくり真似する店が現れる。それは父・吉六を手にかけたと吉平が信じる料理人・勝五郎が営む料理茶屋〈清風〉だった。
勝五郎は江戸城の台所役人らと結託して、なにやら悪だくみをめぐらしているらしい。
南町奉行所同心・矢部一之進や権兵衛長屋の住人たち、吉平の身を案じる人々の情けを借りて、出商いに邁進する吉平だが、勝五郎はさらなる妨害を……。
人情料理時代長編、完結編。
(c)Aoi Hizuki
693円〜715円(税込)
江戸深川の飯屋〈江戸一〉は小体な店だが、味の旨さと店主の吉六特製のタレが人気で大評判。長男の吉平は店を手伝いながら、いつか自分も料理人になろうと心に秘めていた。
だがある夜、店に押し入ってきた何者かに父親は殺され、秘伝のタレの入った瓶も盗まれてしまう。吉六の死で一家は離散。吉平は柳橋の料理茶屋に拾われ、奉公人として料理の腕を磨いていく。
だが、思いは父の仇を見つけること。吉平の身を案じる南町奉行所同心・矢部一之進は科人を捕らえるべく、探索に奔走していた。
一向に手がかりのないまま五年の年季が明け、出商いを始めた吉平。ある日〈江戸一〉の味に似ているという料理茶屋の評判を聞き、出かけた吉平がそこで見たものは?書下ろし長編。
物盗りに殺された父親の跡を継ぎ、飯屋〈江戸一〉の再開をめざす吉平。
思いがけずに屋台を手に入れることができた吉平は、さまざまな工夫をこらして出した穴子飯・海老天飯・蛸飯が評判を呼び、馴染みの客もついて、めざす道に一歩近づいたかに見えた。
だが、それらの料理をそっくり真似する店が現れる。それは父・吉六を手にかけたと吉平が信じる料理人・勝五郎が営む料理茶屋〈清風〉だった。
勝五郎は江戸城の台所役人らと結託して、なにやら悪だくみをめぐらしているらしい。
南町奉行所同心・矢部一之進や権兵衛長屋の住人たち、吉平の身を案じる人々の情けを借りて、出商いに邁進する吉平だが、勝五郎はさらなる妨害を……。
人情料理時代長編、完結編。
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