『一般財団法人東京大学出版会、半年以内(実用)』の電子書籍一覧
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東大駒場の熱血講義!
長期政権を築いた習近平政権は、国内では、不動産不況の影響により、経済の低迷が続いている。また、外交では、米中対立の長期化、また、各地での紛争などによって、中国に対する各国の対応も変化してきた。本書はこの状況を多角的な視点から分析し今の中国を明らかにするものである。
●これから中国を学ぶ人に●中国を知りたい社会人に
【主要目次】
Ⅰ 政治・国際関係
第1講 多極化する世界と中国――対内・対外を融合させる理解(川島 真:総合文化研究科教授)
第2講 米中対立とアジア・国際秩序――増大する中国のパワーは世界をどう変えるか?(佐橋 亮:東洋文化研究所教授)
第3講 共産党一一党支配体制とその強靭性(李昊:法学政治学研究科准教授)
Ⅱ 香港・台湾・民族問題
第4講 中国の「一都市」としての香港(谷垣真理子:総合文化研究科教授)
第5講 中国の対台湾政策——危機と現状維持のメカニズム(松田康博:東洋文化研究所教授)
第6講 「中国史」というイデオロギーと民族問題――清末と習近平新時代,二つの「清末」を結ぶもの(平野 聡:法学政治学研究科教授)
Ⅲ 経済
第7講 近現代中国における都市と不動産(城山智子:経済学研究科教授)
第8講 中国の産業政策と先進国の対応(丸川知雄)
Ⅳ 社会
第9講 相互認識の日中関係史(園田茂人:東洋文化研究所教授)
第10講 中国農村における「家族主義」の現在(田原史起:総合文化研究科教授)
第11講 境界を越えて公共空間を発展させる――華人コミュニティの参与観察(阿古智子:総合文化研究科教授)
Ⅴ 研究方法
第12講 ハイブリッドデータによる現代中国研究(伊藤亜聖)
第13講 歴史的視点はどこまで有効か――中華民国史から中華人民共和国史を読み解く(中村元哉:総合文化研究科教授)
第14講 現代中国と歴史学(吉澤誠一郎:人文社会系研究科教授) -
2017年の文化芸術基本法改正により、文化政策は「振興」から「推進」へと転換した。計画策定が義務化され、評価の重要性が増す中で、理論と実践の両面から評価の諸問題を考察する。文化芸術の意義を社会に説明するための知見が凝縮された一冊。
【主要目次】
シリーズ刊行にあたって(小林真理)
はじめに(友岡邦之)
第Ⅰ部 評価の理論
第1章 自治体文化政策計画策定と評価(中川幾郎)
第2章 芸術文化の評価(落合千華)
第3章 政策評価における人文知の役割(阪本崇)
第4章 総合的政策評価の構想:批評と評価をめぐる思索(藤野一夫)
第Ⅱ部 文化政策の評価
第5章 文化のまちづくりと評価(三浦宏樹)
第6章 文化事業のロジックモデルと社会的インパクト評価(中村美亜)
第7章 芸術文化政策の計画(綿江彰禅)
第8章 自治体文化政策における現実主義的制度運用(友岡邦之)
第9章 自治体文化振興計画の評価:都道府県、政令指定都市等の事例から(岩瀬智久)
第10章 文化影響評価(李知映)
第11章 公共政策としての文化政策の評価(中村美帆)
第12章 美術館をめぐる自治体と政策(武居利史)
第Ⅲ部 制度と理論の評価
第13章 文化領域における官民協働(鬼木和浩)
第14章 東京2020文化プログラムは何を残したか(吉本光宏)
第15章 公立文化施設建設施策の変遷:文化行政を運営するとは(小林真理) -
中世という時代に探る近代国家の出発点
国家の自立と相互の協調が極めて困難な現在、その要因である国家の起源を探るべく中世ヨーロッパの実態を明らかにする概説書。中世を問うことによって国家概念とそれを構成する王権をはじめとした主要な諸要素が成立する背景と経緯の理解を深める。矛盾を抱える近代以降の諸問題を解明へと導く。
【主要目次】
序言
1 西欧中世王権とレーン制
2 皇帝権と王権
3 王の基本的諸権力
4 王宮と中央統治機構の発展
5 聖俗諸侯層と王権
6 地方統治機構の発展
7 中世国家とネイション概念
結語
主要参考文献 -
絶滅の危機からの復活!
けっこう奇妙で、ちょっと厄介な海のどうぶつ
水族館のアイドル――ラッコ。絶滅の危機からよみがえったラッコは北海道の海に帰ってきた。ラッコと人間の歴史を紐解き、アザラシやトドなど海に暮らすラッコの仲間も紹介しながら、フィールドワークを通して、魅力あふれるラッコの生きざまを鮮やかに描いたモノグラフ。
【主要目次】
はじめに
第1章 海に暮らすラッコ
1 高度な水生適応/2 海に浮かぶ秘密/3 ラッコの生活/4 食べることが生きること/5 “歯”は口ほどにものをいう
第2章 歴史の中のラッコ
1 ラッコ、絶滅の危機に瀕する/2 古代史に出てくるラッコ/3 日本の猟業史とラッコ
第3章 ラッコが“帰ってきた”海
1 絶滅寸前!からの回復/2 生態系のキーストーン種/3 極東から日本へ/4 大きな時代の転換点/5 ラッコは日本にいたのか?
第4章 海に生きるラッコの仲間たち
1 ゼニガタアザラシとの切れない縁/2 ラッコの減少はトドのせい?/3 ラッコ、鳥を襲う
第5章 新しい時代のヒトとラッコ
1 身近になったラッコ/2 漁業にとっては厄介者/3 どうやってともに生きるか?
おわりに/引用文献 -
\理解を助ける4コマ漫画つき/
共感覚とは何か? 生まれつき? 国や言語によって異なる? 芸術的才能と関係がある?
感じ方の個性である共感覚。その複雑な現象について、メカニズムや特徴から、社会での受容をめぐる問題まで、第一人者が科学的知見に基づいてQ&A方式でわかりやすく解説。
【主要目次】
まえがき
第1章 共感覚とは何か
Q1 共感覚を一言で言えば何ですか?/Q2 共感覚を感じる人はどれくらいの割合でいるのでしょうか?/Q3 共感覚は、昔から知られている現象ですか?/Q4 共感覚には何種類くらいあるのでしょうか?/Q5 最も一般的な共感覚は何ですか?/Q6 共感覚は後天的に獲得できるものなのでしょうか?/Q7 共感覚の有無はどのように確認(診断)されるのですか?/Q8 共感覚は妄想とか幻覚とは違うのですか?/Q9 共感覚を治療する必要性はあるのでしょうか?/Q10 色字共感覚者ならば、色つきの文字が見えるのですか?
第2章 共感覚のメカニズム
Q11 共感覚を持つ人の脳は違うのですか?/Q12 共感覚は生まれたときから感じているのですか?/Q13 共感覚は、国や言語によって異なるのですか?/Q14 男性より女性のほうが共感覚を持ちやすいのでしょうか?/Q15 共感覚者と非共感覚者には、はっきりした境界があるのですか?/Q16 文字から色を感じるのではなく、逆に色から文字を感じる共感覚はありますか?/Q17 家族に遺伝するのでしょうか?/Q18 共感覚者が二種類以上の共感覚を持つことは可能なのでしょうか?/Q19 共感覚は失われることはないのでしょうか?/Q20 共感覚を感じるには特別な努力が必要なのですか?
第3章 色字共感覚の特徴
Q21 文字の色について、色字共感覚者の間で意見が一致することはありますか?/Q22 色のついた文字と、共感覚で感じる色の区別はできるのですか?/Q23 色字共感覚者は、文字に色以外のものも感じますか?/Q24 色字共感覚者は、知らない外国語の文字にも色を感じますか?/Q25 色字共感覚者が外国語の文字を勉強したら、色を感じるようになりますか?/Q26 色字共感覚には、色味ではなく、明るさや鮮やかさにも違いがあるのですか?/Q27 同じ形の文字でも異なる共感覚を感じることがありますか?/Q28 文字を見なくても、思い浮かべるだけで共感覚を感じますか?/Q29 文字の構成要素に共感覚を感じることはありますか?/Q30 共感覚で色を感じるのと、実際に色を見るのと何が違うのですか?
第4章 共感覚一般の特徴
Q31 共感覚は、幼児期の経験に影響されますか?/Q32 共感覚者は、共感覚をどのように活用していますか?/Q33 単純な感覚の組み合わせではない共感覚はありますか?/Q34 共感覚者のパーソナリティに特色はありますか?/Q35 めずらしい共感覚には、どのようなものがありますか?/Q36 ブーバ・キキ効果と共感覚の違いは何ですか?/Q37 「黄色い声」という表現をする人は共感覚者ですか?/Q38 絶対音感と共感覚の違いは何ですか?/Q39 共感覚者でない人が、共感覚者になりすますことはできますか?/Q40 共感覚と芸術的才能は関係があるのでしょうか?
第5章 共感覚と社会
Q41 共感覚を持つことのメリット(お得感)はありますか?/Q42 共感覚を持つことのデメリット(困りごと)はありますか?/Q43 共感覚者の世界を擬似体験することはできますか?/Q44 社会には、共感覚に対する偏見や誤解があるでしょうか?/Q45 共感覚者はどのタイミングで自分が共感覚を持っていると気づくのですか?/Q46 共感覚についての周囲の誤解に対して、どのように説明すればよいですか?/Q47 共感覚に関する社会的な認知度を高めるために必要な取り組みや支援はどのようなものでしょうか?/Q48 共感覚への理解が深まることで、私たちの生活はどのように変わるでしょうか?/Q49 共感覚者のコミュニティなどはありますか?/Q50 共感覚を調べる研究の意義は何ですか?
あとがき -
○●—戦争、テロ、情報操作、偽情報……混迷極まる時代に—●○
政府のインテリジェンスの中枢を知る著者が教える、
「情報」の収集・分析・伝達の手引き
日々変化する国際情勢をいかにして読み解くか。政府のインテリジェンスの中枢を知る著者が、インテリジェンスの技法を余すところなく実践的に解説する。東京大学での講義を基に書籍化。
[こんな方におすすめです]
●国際情勢を自ら読み解く力
●安全保障政策の決定を支える分析力
●組織を的確な戦略判断に導くスキル
を身につけたい方
[本書で紹介する作業プロセス]
①アウトプットのイメージ
②問いの設定
③分析枠組みの設定
④分析の計画
⑤情報の収集・整理
⑥分析
⑦プロダクトの作成
【主要目次】
はじめに
第1章 政策とインテリジェンス
第1節 インテリジェンスの役割/第2節 インテリジェンス・プロセス/サイクル/第3節 プロセスの各段階の概観/第4節 実務の観点からの考察
第2章 分析の役割と実務的プロセス
第1節 分析の意義/第2節 インテリジェンス・プロダクト/第3節 分析の作業プロセス/第4節 組織におけるプロセスの進行/第5節 縦割りと標準化
第3章 分析の開始
第1節 アウトプットのイメージ/第2節 問いの設定/第3節 分析枠組みの設定/第4節 分析の計画
第4章 情報の収集と整理
第1節 情報収集の手法/第2節 オシントの特徴/第3節 オシントの実践/第4節 基礎資料の整備/第5節 分析のための情報の整理
第5章 分析――視点と手法
第1節 分析の手掛かり/第2節 分析の基本的な視点/第3節 仮説の検証/第4節 分析官のバイアス/第5節 客観性確保のための手法/第6節 統合と解釈
第6章 プロダクトの作成
第1節 アウトプット・イメージの深化/第2節 文書形式のプロダクト/第3節 スライド形式のプロダクト/第4節 ブリーフィング
おわりに -
社会階級・階層、セクシュアリティ、「人種」や「民族」などが複雑に交差するなかで、誰かが享受している「特権」──その批判の向こうには何がありうるのか。現代のキーワード「特権」の由来を辿り、その論争史を領域横断的に紐解き、そして私たちの向き合い方を考える。
【主要目次】
本書を執筆する理由
第1章 論争点は何か
強烈な転倒効果/ヘゲモニー闘争/2種類の異なる解釈/本書の構成
第2章 特権はどのようにして生まれたのか
概念規定の問題 /旧帝国〔神聖ローマ帝国〕/実用的な万能の武器/社会の分化発展と複雑さの増大/幾何学の魅力/市民は前を向く /プロイセンにおける改革の必要性/図らずも革命家になる
第3章 教育特権——その機能について
社会的閉鎖のプロセス/ヘルムート・シェルスキーの懸念/ラルフ・ダーレンドルフが呈した疑問/持参債務と取立債務/精度を高めたジョージ・セル/フランスからの反論書/ブルデューの寄宿学校体験/再生産戦略の危機/誘導機能と排除機能/致命的な劣等感/冷却化/アメリカ合衆国とその建国神話/言い返すこと(トーキング・バック)/絶え間ない警戒
第4章 今なぜ特権は複数形で語られるのか
二重の裏切り/コンバヒー・リバー・コレクティヴによるマニフェストの公表/白人フェミニストのコミュニティが受けた衝撃/鏡像を見つめるペギー・マッキントッシュ/白人特権/見えないナップサック/設立文書/毒入りの贈り物/研究対象としての「白人であること」/二重の意識/白人クラブの会員
第5章 特権と折り合うことはできるか
ヴァリエーション1——特権を利用する/ヴァリエーション2——特権をチェックする/ヴァリエーション3——特権を分配する/ヴァリエーション4——特権を学びほぐす(アンラーン)/ヴァリエーション5——特権と闘う/さまざまな異論/特権チェックに対する批判/再分配論に対する批判/特権の学びほぐしに対する批判/理論の明らかな欠点/認識の道具立てとしての特権/地平の認識
謝辞
マルクス・リーガー=ラーディッヒ『特権』について——訳者解題(山名 淳) -
わが国有史以来の敗戦と崩壊に遭遇して、われわれはいかにして祖国を興し、新日本文化をつくり成すか――戦後日本を代表する知識人・南原繁が東京大学総長を務めていた時期に行った講演や演説を集録した作品を、東京大学東京大学出版会75周年記念として増補新装のうえ復刊する。
《書物復権2026》
【主要目次】
UP選書版への序
序
Ⅰ 祖国を興すもの
Ⅱ 人間革命
Ⅲ 真理の闘い
IV 平和の宣言
Ⅴ 大学の自由
Ⅵ 追補 -
アメリカ合衆国と国際金融が機能低下に陥った現在の世界の混迷を前に、日本の近現代の経験が示唆するところに着目し、19世紀後半の国際社会への本格的参入と20世紀半ばの国際社会への復帰という二つの時期を中心に、戦前から戦後に掛けての政治史を骨太に描く。
【主要目次】
序 章 近現代日本の国家形成—―力点としての「二つの開国」(五百旗頭薫)
第Ⅰ部 国家形成から帝国へ
第1章 幕末の不平等条約再考――近世的日蘭関係と米英の参入(福岡万里子:国立歴史民俗博物館研究部准教授)
第2章 明治維新再訪――陸奥宗光を手がかりに(佐々木雄一:明治学院大学法学部准教授)
第3章 金融・帝国・戦争――「満洲国」承認の国際政治経済学 1932-1937(前田亮介:東京大学大学院総合文化研究科准教授)
第Ⅱ部 帝国から通商国家へ
第4章 戦後「通商国家」の始動――通商をめぐる外務省と経済官庁の相克(井上正也:慶應義塾大学法学部教授)
第5章 経済自立と安全保障――1950年代前半の日米関係(楠 綾子:国際日本文化研究センター教授)
第6章 戦後政党政治における外資導入論――1950年代の展開を中心に(伏見岳人:東北大学大学院法学研究科教授)
第7章 大来佐武郎と戦後日本――経済とアジアの交錯(高橋和宏:法政大学法学部教授)
第8章 覇権のなかの自律性――アメリカの国際秩序構想と日本のアジア外交(玉置敦彦:中央大学法学部教授)
第Ⅲ部 戦前戦後の通観的視座
第9章 「一等国」をめざして――戦前・戦後日本のステイタス追求(佐藤 信:東京都立大学法学部准教授)
第10章 ライシャワー夫妻から見る日本の民主主義――二つの開国の発酵過程(村井良太:駒澤大学法学部教授)
第11章 国内統括の構造――経済インフラをめぐる府県知事と代議士(稲吉 晃:新潟大学法学部教授)
第12章 近現代日本の政治――軍事との関係から(五百旗頭薫) -
サステイナビリティ、SATOYAMA、世界農業遺産、そして地域循環共生圏など、世界と日本の自然環境政策に深く関わってきた環境学者の軌跡をたどる。プラネタリーバウンダリーやネイチャーポジティブなどの地球環境の概念も紹介しながら、統合的問題解決への羅針盤を提示。
【主要目次】
はじめに
第1章 地球環境を統合的に捉える
1 地球持続性の追究に必要な俯瞰的視点
2 環境学とサステイナビリティ学のアプローチ
3 多様で多層な主体の参加
4 あるべき持続可能な未来を探る
5 グリーンリカバリーとライフスタイルイノベーション
第2章 科学と政策をつなぐ
1 科学的知見が気候政策を変えた
2 ネイチャーポジティブを目指す
3 地球環境政策間の連携
4 持続可能な開発と地球環境政策の連携
第3章 社会・生態システムの再構築を目指す
1 里山のランドスケープエコロジー
2 アジア・アフリカの農村を訪ねる
3 SATOYAMAイニシアティブ
4 世界と日本の農業遺産
第4章 豊かな自然共生社会を目指す
1 震災復興と自然共生社会づくり
2 島嶼における自然再生と世界遺産の展開
3 アジアの海岸林と災害リスク管理
4 人工地形が導く新たな自然共生社会
第5章 環境政策をローカルに統合する地域循環共生圏
1 環境政策における統合的アプローチの重要性
2 地域循環共生圏の提唱
3 自立を基調につながった地域づくり
4 地域循環共生圏をアジア地域に
おわりに/初出誌一覧 -
国際金融資本はいかなる論理に基づいて行動し、政治においていかなる位置を占めるか。ウォール・ストリートや日本の国際金融家がワシントン体制期から日中戦争期にかけての国際政治および各国の政治に果たした役割を追究し、政治と国際金融との関係を問う。
《書物復権2026》
【主要目次】
序論 政党制と国際金融システム
Ⅰ 明治国家の経済ナショナリズム――その歴史的起源
1 明治国家の外国借款政策――幕末維新期から日清戦争期にいたる経済ナショナリズム
2 福沢諭吉と勝海舟――外国借款政策をめぐる対立とその歴史的意味
Ⅱ 国際金融資本とワシントン体制
3 日本の国際金融家と国際政治――高橋是清・井上準之助と国際金融資本
4 ウォール・ストリートと極東――ワシントン体制における国際金融資本の役割
5 ウォール・ストリートと満蒙――外債発行計画をめぐる日米関係
6 ワシントン体制と日米関係――国際的文脈における大正デモクラシー
Ⅲ ワシントン体制の解体と国際金融資本の退場
7 国際金融資本とアジアの戦争――終末期における四国借款団
8 資本による国際協調の時代の終焉――英国の国際借款団政策の変遷とワシントン体制の解体
結語 ワシントン体制と日本の政党制 -
27のトピックで完全攻略!現代物理学の最先端
東京大学理学部物理学科の教員による、最先端の物理学を本格的に紹介した一冊。世界有数の研究拠点である「東大物理」では一体どんなことが研究されているのか? 現代物理学の広がる世界を27トピックに分けて解説する。
【東京大学出版会創立75周年記念出版】
□■梶田隆章氏(東京大学卓越教授・ノーベル物理学賞受賞者)推薦文■□
現在の物理学者が何を不思議に思い、どのように研究を進めているのか、この本を通して垣間見て、物理学の面白さを知ってほしい。
【主要目次】
はじめに
第1部 素粒子・原子核分野
1.超弦理論の幾何学(山崎雅人)/2.素粒子のフレーバー(横山将志)/3.エネルギーフロンティア素粒子実験(寄田浩平)/4.クォークとグルーオンと極限物質と(福嶋健二)/5.ハイパー原子核物理学(中村 哲)/6.原子核から冷却原子まで(梁 豪兆、田島裕之)/7.原子核・天体核物理学(鈴木大介)
第2部 宇宙物理学分野
8.X線宇宙物理学(馬場 彩)/9.宇宙マイクロ波背景放射(日下暁人)/10.重力波宇宙物理学(安東正樹)/11.ニュートリノで宇宙を観る(中島康博)/12.ダークマター(吉田直紀)
第3部 物性分野
13.室温超伝導体への挑戦(有田亮太郎)/14.非平衡超伝導(辻 直人)/15.光物性物理学(島野 亮)/16.もつれた磁石・電子による奇妙な現象(酒井明人)/17.物質の中の宇宙(中辻 知)/18.量子多体系を視る(蘆田祐人)/19.2次元物質の対称性制御と物性開拓(張 奕勁)/20.量子計測(小林研介)
第4部 光・生命・情報分野
21.浮揚オプトメカニクス(相川清隆)/22.メタマテリアル・メタサーフェス(小西邦昭)/23.アクティブマター物理学(竹内一将)/24.普遍生物学(古澤 力)/25.平衡とつり合いの物理学(藤堂眞治)/26.量子情報とは?(村尾美緒)/27.情報統計力学(樺島祥介)
執筆者一覧 -
江戸幕府から明治政府へと国家の中央政権が移る変革期、軍事の実務組織の変遷をたどることによって近世から近代へ、すなわち武家政権から近代国家へと向かうその統治体制の変化を明らかする。海軍を上位に置いた近世・近代移行期の軍事の視角から日本の国家体制を分析する。
【主要目次】
序章 「海陸軍」を管掌する政府機関の登場
第一部 江戸幕府による「海陸軍」組織の形成――幕末期
第一章 幕府軍制改革の展開と断面
第二章 幕府海軍における人材登用の課題――「業前」と「家」
第三章 藩士任用における「家」の問題――幕府海軍に出仕した一人の佐倉藩士を中心に
第四章 幕府海軍局の形成
第二部への架橋
第二部 明治政府の軍事担当部局と諸藩――維新期
第五章 軍務官の戊辰戦争
第六章 明治二年の軍務官再編
第七章 兵部省の海軍建設計画と諸藩
第八章 明治初年の軍事費問題
終章 近世武家政権の解体と近代的軍事=陸海軍の成立 -
建築が描く革新的ビジョン
なぜ戦時期建築界は、都市や国土をつくり変えるような革新的な政策的構想力を持ちえたのか。防空・地方計画・住環境という国策分野の政策に着目し、建築行政と建築学会からなる建築テクノクラート体制の形成とメカニズムを解明する。
【第15回東京大学南原繁記念出版賞受賞作】
【主要目次】
序章 社会をつくり変える構想力
1 社会のデザインに向けて
2 戦時期の建築界をいかに語るか
3 建築テクノクラートの構想力
4 本書の登場人物
第一部 革新勢力としての建築行政官
第一章 取締から指導へ――建築界の行政参画
1 内務省における都市計画行政
2 全国警察部における建築取締行政
3 建築行政の多元化
結 総合性と指導性の獲得
第二章 社会機構のデザイン――建築新体制運動の展開
1 革新的な気運の高まり
2 建築新体制運動の組織化
3 建築新体制の構想
結 行政組織と産業構造の再設計
第二部 都市へと作用する建築学
第三章 防空科学の組織体制――大学機関と建築学会による研究-政策化
1 建築学会における防空意識の高まり
2 防空科学の理論形成
3 防空科学の政策化
4 科学技術動員体制への包摂
結 国策の担い手としての建築学研究者
第四章 防空都市のマスタープラン――田辺平学による研究と実践
1 都市防空への関心の高まり
2 防空都市計画の研究と実践
3 戦後におけるターゲットの転換
結 国家へと至る階梯としての都市計画
第三部 土地利用を管理経営する地方計画
第五章 地域制の再設計――地方計画論の受容と展開
1 欧米の地方計画への関心
2 大阪における2つの地方計画
3 地方計画としての空地地区制度
結 土地利用の総体的なコントロール
第六章 地域を支える産業の創出――地方工業都市の開発
1 都市計画による工業振興
2 時局下における地域開発
3 地方工業都市の開発スキーム
結 土地政策に基づく国土経営へ
第四部 住生活を組織化する計画理論
第七章 定住地の理念――住宅・地域からの国民再統合
1 戦間期における計画理論の系譜
2 国民を錬成する住宅
3 農工が共存する地域共同体
結 具象化されたイデオロギー
第八章 近隣から国土へ――石川栄耀による国土計画論
1 理想主義から現実主義への転回
2 イデオロギーとしての生活圏
3 総合国策としての国土計画
結 都市計画官による国土計画論の陥穽
終章 政策的構想力の可能性
1 政策的構想力の構成原理
2 構想力の再生に向けて -
「学習者中心」でもなく「カリキュラム中心」でもない、子どもが世界と出会う学校とは。デューイ、アレントほか、教育思想史を縦横に論じ、子どもに子ども自身の形成を贈与することの哲学的な基礎、ここにおける教師の役割まで、危機の時代の教育が向かいうる先を清新に描く。
【主要目次】
日本の読者へ(ガート・ビースタ)
序 文
謝 辞
第1章 子どもたちをどうしようか
主体として存在すること/「教育」/子どもたちをどうしようか/では、子どもたちをどうすればいいのか/「アウシュヴィッツ」以後の教育/教育の幅広い任務/本書の概要/現在へのまなざし
第2章 学校にはどのような社会が必要か
近代の学校、解決策か問題か/質の問題/教育の目的とダイナミクス、なすべきことをなす/近代の学校の二重の歴史/問いを変える/衝動的な社会の台頭/教育の緊急性/それでも学校は学校たりうるか
第3章 パークスとアイヒマンのパラドックスと、二つの教育パラダイム
教育の現実について一般に広まっている記述は完全であると考えられるか/パークスとアイヒマンのパラドックス/教育は変化をもたらすことができるのか/パラダイム1――形成としての教育/私たちは直接的に教育ができるのか/この構図の中で、何が失われているのか/パラダイム2――実存的な教育/言葉を見つける――ビルドゥングとエアツィーウング、この区別の重要性/教育の実存的な仕事/最後の考察
第4章 主体化を再考する
一つの「複雑怪奇な事件」/教育目的の三つの領域/主体化――自己であれ!/自由、存在、世界の限界/主体化する教育/主体化ではないもの/教育のリスクと、それが美しい理由
第5章 学習化・贈与・教えることの贈り物
学習化の再検討/与えられるということ/贈与の探究/マリオンの原理/第三の還元/事象に対する二つの態度/さらされること/教えることの三つの贈り物/教えることの第一の贈り物――あなたが求めていないものを与えられるということ/教えることの第二の贈り物――二重の真実を与えること/教えることの第三の贈り物――あなた自身を与えられるということ/結語
第6章 形態が問題である――教育の重要な点(を指し示すこと)について
教えることの形態――注意を向け直すこと/教育の操作理論/教育、教えること、学習の不可視性/指し示すことの道徳性/結語
第7章 世界中心の教育
世界と出会う――驚きの音/触れることと触れられることについて/意図していない注意/アナモルフォーシス――発見される場所を発見する/「教えられること」の可能性へと向けた教えること/結語
参考文献
訳者解説(上野正道)
索 引
翻訳分担:上野正道[全体監訳、訳者あとがき執筆]、櫛桁祐哉[日本の読者へ、1章、7章]、氏井紅葉[2章、3章]、山本夏希[4章、5章]、青木由紀子(あおき・ゆきこ)[6章] -
コロナ禍という感染症を経て、社会的連帯を破壊された人々は、いかにして再び繋がるのか――「人の資本主義」の観点から、社会のあり方・自らの生き方への変革をうながす。立命館大学稲盛経営哲学研究センター「人の資本主義」研究プロジェクトの成果第二弾。
【主要目次】
はじめに(中島隆博)
第Ⅰ部 感染症と資本主義
第1章 万人のためのデモクラシー(中島隆博)
第2章 感染症と経済学(安田洋祐)
第3章 感染症後の社会構想(広井良典)
第4章 感染症と資本主義における国家の役割(野原慎司)
第Ⅱ部 疫病と生命と資本主義
第5章 惑星社会システムの混乱と人間と生命の線引き(鈴木鉄忠)
第6章 感染症の社会経済史(鎮目雅人)
第7章 歴史から考える新型コロナウイルス(藤原辰史)
第Ⅲ部 資本主義と歴史
第8章 資本主義はなぜ生まれたのか(小野塚知二)
第9章 思想史からみた資本主義と経済学(有江大介)
第10章 資本主義を考える:マルクスの疎外論と悪魔(稲葉振一郎)
第11章 嗜好品から見る資本主義と人類文明史(高田公理)
あとがき(中島隆博) -
心とからだを統一して精神の自立をはかってきた子育てが、精神修養や国家の教育によって変容していった要因は何か。西田幾多郎と西田天香の自立過程論を検討して、非一神教の国の教育での自立の特徴を探り、澤柳政太郎、福澤諭吉、岡倉天心、久松真一、そして大田堯へ、彼らの自立過程の思想に学びながら、「意欲」を通して自立を促す教育の在り方を展望する。
【主要目次】
はじめに
序 章 近代日本の教育思想と「精神の自立」という問題
第Ⅰ部 心とからだの形成と学校教育――精神の自立と修養,実践,国家
第1章 学校教育批判と精神の自立の変容――蓮沼門三と修養団
1 修身科批判から修養の運動へ/2 修身科から修養による陶冶へ/3 修養の組織化による精神の自立の変容
第2章 新教育にみる心とからだ――澤柳政太郎の成城小学校と修養
1 教師と学習者の修養/2 新学校における自立/3 修養の科学化と心とからだの教育
第3章 日本精神と国家統制――国民学校における心とからだの乖離
1 人間性にもとづく修養の苦悩/2 日本精神宣揚のための「国民的修養」/3 心とからだの乖離による精神の破壊
第Ⅱ部 自立した精神とはなにに依って立つのか――「意欲」と〈投企〉の思想
第4章 西田幾多郎の「無欲」と精神の自立――自立の教育文化
1 挫折とともに生きる/2.無欲への〈投企〉/3 精神的自立にはたらく教育文化
第5章 宗教と修行と精神の自立――西田天香の「捨欲」と精神の自立
1 実業体験を通した人間形成/2 野心と挫折から修行へ/3 一燈園における自立の共有
第6章 非一神教の国における精神の自立――宗教、教養、教育文化
1 儀礼と〈投企〉による精神の自立/2 懺悔という再生による自立/3 「意欲」と教育文化・教養による精神の自立
第Ⅲ部 思想家たちと精神の自立――近代確立の希求と近代の向こうへの模索
第7章 近代的精神の知育と徳育――福澤諭吉の「独立自尊」
1 封建的意識への反抗/2 知育による「人民の間の気力」の形成/3 知育と徳育にもとづく「独立自尊」
第8章 東洋的精神の美育――岡倉天心の「空虚」
1 文明開化から東洋文化へ/2 美育による精神の自立/3 「空虚」による自立と調和
第9章 「無」としての主体の能動性――久松真一の「東洋的無」
1 心と身体の脱落という選択/2 「無」の創造的はたらきと「相互参究」/3 後近代の人間をめざして
第10章 共育という自己実現――大田堯の「教育はアート」
1 臣民意識から国民意識へ/2 子どもの表現活動にみる自立/3 アートとしての共育と自己実現
終 章 自立を促す教育への展望
あとがき -
現代の建築生産の現場で生み出される大量かつ多様な記録群(建築レコード)を、将来の利用にむけて永続的に管理する技法にかんする、本邦初の研究書。米国で発展してきたアーカイブズ学に依拠した整理法の有効性を示すとともに、日本においても建築分野のアーカイブズを実現させる手立てを論じる。
【主要目次】
序 章 建築レコードとアーカイブズ
第1章 日本の建築史研究ではなにを「資料」とみなしてきたか
1 「はしがき」から主題へ
2 組織的な調査――1985–1996(フェーズ1)
3 組織的な整理と米国視察――1997–2007(フェーズ2)
4 全国調査と整理法の模索――2008–(フェーズ3)
5 「建築資料」の類型化
6 アーカイブズ整理の有効性
7 「建築資料論」の提案
第2章 日本における「近現代建築資料」の所在特性
1 建築資料が「多様であること」
2 調査の概要と成果
3 「調査成果一覧表」のデータ調整
4 「調査成果一覧表」の集計
5 統計的手法による分析
6 「近現代建築資料」の特性
7 特性の限定性
第3章 米国における「アーカイブズ」の拡張
1 米国の「アーカイブズ」
2 1970年代の変容
3 1980年代の現状把握
4 1990年代以降の展開
5 米国におけるアーカイブズの独自性と限定性
第4章 アプレイザル実践の評価
1 アプレイザル──記録の価値を評価すること
2 建築レコードを対象とした事例
3 判断基準の体系化
4 判断基準リストによる比較と分析
5 整理後を想像すること
第5章 編成モデルとしての「スタンダード・シリーズ」
1 「見落とし、未整理、アクセス不可」
2 スタンダード・シリーズとはなにか
3 米国におけるアーカイブズ目録への影響
4 機能分類としてのスタンダード・シリーズ
5 アーカイブズの唯一性と標準化
第6章 記述標準と目録
1 記述標準をどう使うか
2 三種類の記述標準
3 記述標準の応用――スミソニアン協会アメリカ美術アーカイブズの目録を例に
4 アーキビストの実践
5 なぜ標準が必要なのか
第7章 米国における整理技法の応用――カリフォルニア州立工芸大学での実践
1 アーキビストの事業計画書を読解する
2 アーカイブズ整理の計画
3 目録分析――ジュリア・モーガン・ペーパーズを対象に
4 整理(アプレイザル、編成、記述)の方針と成果
5 技法の役割を学ぶ
第8章 日本における整理技法の応用――京都大学研究資源アーカイブでの実践
1 実践から課題を導く
2 京都大学研究資源アーカイブの事業
3 整理の実施と明らかになった課題
4 課題への対応
5 記録の作成者や利用者との共同へ
第9章 著作権法からアーカイブズを考える
1 アーカイブズを利用するための権利制限
2 公文書館等と著作権法――2012年の法改正
3 図書館等と著作権法――2018年の法改正
4 建築生産と著作権法――設計等の業務委託にともなう権利制限
5 権利制限の相互関係
6 アーカイブズの実現をめざして
終 章 近代建築のアーカイブズをめざして -
相互不信が広がる今だからこそ、問い直す
時に厳しい局面に立たされながらも、日中両国をつなぎとめてきた存在があった――相手国の社会を深く理解しネットワークを築いた日本の知中派と中国の知日派は何を遺したのか。相互不信が広がる今だからこそ問い直す。これからの日中関係を考える手がかりに。
【主要目次】
はじめに
第1章 日中非対称の時代
第1節 中国の統一のゆくえと日本の大陸政策――「支那通」外交官の形成
第2節 日本に圧迫される中国
第2章 協調と対立の時代
第1節 外交官が主導した日本の対中政策の転換
第2節 厳しい日中関係と日本観の深化
第3章 戦争の時代
第1節 和平を求めて
第2節 敵対的日本観と内在的日本理解
第4章 関係再建の時代
第1節 「二つの中国」の狭間で
第2節 日本観の政治化と脱政治化の兆し
第5章 経済協力の時代
第1節 信頼に潜む対立の火種
第2節 困難を乗り越えるための信頼関係の模索
おわりに -
「村を守る神」(コタンコロカムイ)と崇められた、
世界最大級のフクロウ
きっと、あなたも虜になる
神と崇められたフクロウ――北海道で絶滅の危機に瀕したシマフクロウの保護の歴史をたどりながら、その成果と問題点を紹介し、生態、繁殖、行動などを野外調査から明らかにする。かれらと人間がいつまでも平和に共存できる道を探るシマフクロウのモノグラフ。
【主要目次】
はじめに
第1章 シマフクロウ――島梟
1 世界のふくろう/2 日本のふくろう/3 シマフクロウの分布/4 北海道のシマフクロウ/5 シマフクロウの分布変遷
第2章 生態研究と保護の始まり
1 生態調査の始まり――食性の今昔/2 夜行性ハンター/3 近縁種たち/4 保護活動の始まり
第3章 繁殖生態
1 研究開始/2 巣箱設置/3 産卵と抱卵/4 孵化/5 ヒナの成長/6 巣立ち/7 両親の給餌行動/8 繁殖期の餌動物
第4章 行動圏・環境利用・出生地からの分散
1 独立前/2 出生地からの旅立ちと帰還/3 独立のとき/4 危険な放浪期/5 分散遅延/6 分散距離と近親交配/7 行動圏と環境利用/8 営巣木/9 生息地の継承
第5章 シマフクロウ保護増殖の歴史と未来
1 シマフクロウ保護事業の始まり/2 生息地保全――保護林制度と種の保存法/3 巣箱と補助給餌と足環装着/4 事故死を防ぐ/5 飼育施設における域外保全/6 野生復帰と人為分散/7 ヒトとの軋轢/8 餌付け観光/9 隠せない生息地情報/10 普及啓発活動/11 生息環境復元への市民参加
おわりに/引用文献 -
代表的な仏教教団のひとつである真宗大谷派は、近代社会に向き合うなかでいかなる変化をとげたのか。教団組織の改革運動に注目し、外部からの宗教への批判、軍国主義の時代、新宗教の台頭など、いくつもの危機に直面した宗教者たちの軌跡をたどる。
【主要目次】
1章 信仰と組織改革の論理:真宗大谷派の改革運動と近代日本
2章 分析枠組みと事例の概要:教団組織論と改革派の系譜
3章 「宗教」と「反宗教」の近代:マルクス主義的宗教批判の生成
4章 戦争と改革派の動員:組織の合理化と教学の再編成
5章 封建遺制批判と教団改革運動:「真人社」の結成と課題
6章 大衆の時代と浄土真宗:同朋会運動の展開と課題
7章 教団改革の帰結:宗憲改正にみる法学の論理と教学の論理
8章 改革の帰結と浄土真宗の新たな課題 -
「半径数キロメートルの中で異文化が凝集し、交錯する過程から多様な混合やオルタナティブが生まれ、その只中で人々が自らの生き方を模索していた」(「あとがきにかえて」より)。不忍池を西湖に擬した漢文脈、お雇い外国人、そして留学生たちの「もう一つの上野」…。芸術の場所性をあらたに描く試み。
【主要目次】
はじめに リビング・イン・上野
本書の目的/用語の定義・理論的背景/章構成
第一章 下谷文人ワールド
「勇敢たる新世界」へ/文人の巣窟/詩社を興す/「小西湖」で集う/当世を嘲弄/芸術関係商店の集積/弁天島でデビュー/下谷の地域効果/下谷文人の終焉
第二章 湖心亭ラプソディ
スキャンダルの場/根岸へ転居/医学との出会い/博覧会という「登竜門」/湖心亭で勉強会/大磯を経て京都へ/制度の「登竜門」と「地域効果」の両方を掴んで/下谷撤退と栄光時代の閉幕
第三章 高台異人ヤシキ
蓮の国を訪れて/「ライブ・マシン」として/上野外国人教師館/「加賀屋敷」に住まう/「五番様」/第一外国人教師館/美術界への入り口としての上野/居住地とキャリアとの相関関係
第四章 根岸マッピング
「ニュー・ハイ・シティ」へ/重なり合う根岸の文芸団体/界隈で界隈の地図を制作/郷土史を語り、鉄道に対抗/「根岸」によって自己を再創/「コミュニティ・マッピング」という実践
第五章 谷中リパブリック
「活気あふれる芸術の中心地」へ/芸術運動を推進/ソーシャル・ネットワークづくり/谷中八軒家/上昇する社会的軌跡/私立美術学校や商店の集積/上野という芸術戦場/一九三〇年代以降
第六章 隣国ソジャーン
同文唱和/「小西湖」のタブー化/博物館訪問/近距離で安価な留学先/シノファイルと交流/上野で生活・勉学/文芸団体を設立/文展を訪ねる/二種類のネットワーク
おわりに 流転する都市とともに生きる
芸術の場所性を再考/ビヨンド上野/芸術都市の現在地
あとがきにかえて 芸術都市の原(幻)風景
注/図版一覧 -
\心・からだ・行動の適応を読み解くロングセラー、決定版/
生物としてのヒトという視点で行動や心理をとらえたロングセラー・テキストの全面改訂第3版! 共著者を加え、発達・言語をはじめとする比較認知や、累積的文化進化などについて補充。BOXや読書案内もさらに充実!
【主要目次】
*第3版まえがき
I 進化とは何か
第1章 人間の本性の探求 1.生物としての人間/2.遺伝と環境――古くて新しい問題/3.進化的人間理解をめぐる誤謬と誤解/BOX1.1 エドワード・ウィルソン/*BOX1.2 エソロジー
第2章 古典的な進化学 1.ダーウィン以前の世界観/BOX2.1 チャールズ・ダーウィンの生涯/2.進化とは/3.自然淘汰/4.適応/5.適応度/6.様々な適応の例/BOX2.2 オオモリフシエダシャクの体色の遺伝的背景/7.人間の活動が引き起こす進化
第3章 現代の分子進化学 1.遺伝学の幕開け/2.遺伝子の物理化学的実体/3.遺伝子の発現機構/*BOX3.1 DNAとRNAで用いる塩基の違い/4.突然変異の実体/5.中立進化と分子系統樹/6.ゲノム科学の時代/*7.エピジェネティクス/*BOX3.2 表現型可塑性/8.遺伝子から行動へ/BOX3.3 至近要因と究極要因
第4章 「種の保存」の誤り 1.種の保存と群淘汰/2.群淘汰vs.個体淘汰/BOX4.1 進化的に安定な戦略/BOX4.2 群淘汰はなぜ支持されるのか
Ⅱ 生物としてのヒト
第5章 霊長類の進化 1.生物界におけるヒト/*BOX5.1 心の理論/2.大型類人猿――ヒトのゆりかご
第6章 人類の進化 1.人類進化の大きな流れ/2.初期猿人――直立二足歩行する類人猿/3.猿人――草原への進出/*4.原人の進化/5.アジアの原人の多様性/6.肉食の起源と食物分配――ハンター仮説とホームベース仮説/7.ホモ・エレクトゥスの生活/8.火の利用と調理仮説/9.旧人から新人へ/10.新人の誕生/*11.心を生んだ古環境
第7章 ヒトの生活史戦略 1.生活史戦略――人生のタイムスケジュール/*BOX7.1 ベビー・スキーマ/2.様々な生物の生き方――rとK /3.霊長類の生活史戦略/4.ヒトの生活史戦略の特徴
第8章 血縁淘汰と家族 1.血縁淘汰理論/BOX8.1 血縁度の計算/2.生物界における血縁淘汰/BOX8.2 ウェスターマーク効果/3.血縁認識 /4.血縁者間の協力/BOX8.3 アヴァンキュレートが成立するわけ/BOX8.4 絆の実体に迫る/5.非血縁者間の葛藤/6.血縁者間の葛藤
第9章 血縁によらない協力行動の進化 1.直接互恵性/2.動物における直接互恵性/3.直接互恵性の成立条件 /4.裏切り者検知から進化した心理メカニズム/5.間接互恵性とモラル/6.実験室で明らかにされるヒトの社会性
第10章 雄と雌――性淘汰の理論 1.生物における性差/2.性淘汰の理論/3.配偶者の獲得をめぐる競争と配偶者の選り好み/4.雄と雌の葛藤と対立
第11章 ヒトにおける性淘汰 1.ヒトの生物学的特徴と配偶システム/BOX11.1 LGBTQについて/2.ヒトにおける配偶者獲得競争と配偶者選択/3.ヒトにおける配偶者防衛と家父長制
Ⅲ 心と行動の進化
第12章 ヒトの心の進化へのアプローチ
*1.他の動物種との比較研究/*2.心の個体発生と系統発生/3.人類学・考古学との協働/4.文化間の比較/5.進化理論にもとづく仮説検証型研究 /*6.心と言語能力の進化の研究 /*7.生物学的事実と理論との統合/*BOX12.1 再現性・一般化可能性の危機
第13章 ヒトにおける文化の重要性 1.遺伝と環境,学習,文化/*BOX13.1 ナチュラル・ペダゴジー/2.ニッチェ構築/*3.文化変容の累積と発展/*4.累積的文化進化を実験的に再現する試み/*BOX13.2 文化進化実験と生得的バイアス
*終 章 ヒトの進化環境と現代社会 -
活動的生と精神の生を行き来したアーレント。行為と直感の合一を終生の課題とした三木。そして理論と実践の対立以前の世界内存在を丸ごと哲学のフィールドとしたハイデガー。三人の哲学者を論じることで、哲学する営みがそのまま一個の活動実践でもあるような生き方を探索する、著者による日々是哲学の記録。
【主要目次】
はじめに――活動的生と哲学
第Ⅰ部 つくることとあらためること――アーレントとともに日々是哲学する
第1章 労働、制作、行為――〈もったいない〉の解釈学
第2章 たてることとあらためること――建物解体問題と憲法改正問題
第3章 つくることの時間性と歴史的公共性――震災後の宮城、仙台にて
第4章 権力、権威、憲法――アーレント『革命論』を現代日本で読む
第5章 評議会制と革命精神――宮城県美術館現地存続運動という事例
第Ⅱ部 ハイデガーと近代日本哲学――活動的哲学者 三木清のために
第6章 ハイデガーと三木清――労働という基礎経験
第7章 〈もの〉と〈こと〉――山本信、廣松渉、アーレント
第8章 形而上学的時間と歴史的時間――九鬼周造と三木清
第9章 活動的哲学者の軌跡――『近代日本思想選 三木清』を読む
第10章 ハイデガーと近代日本哲学――三木清と田辺元の事例から
謝辞
初出一覧
索引 -
近代中国の国語の原型を形づくった、清末から民国初期までの言語改革運動である「切音字運動」に着目し、その歴史的役割と意義を明らかにする。民衆啓蒙運動から立憲運動として公民の養成を指向する運動となり、近代的教育体制へとつながっていく過程を実証的に描く。
【主要目次】
序 章 切音字運動と近代中国の国語形成
第一章 切音字運動の始まり――盧戇章を中心に
第一節 盧戇章の経歴――「条約港」知識人として
第二節 盧戇章の構想
第三節 盧戇章から梁啓超へ
第四節 本章のまとめ
第二章 北方における切音字運動と立憲運動――王照を中心に
第一節 王照の経歴――国語統一派として
第二節 言語統一と官話字母
第三節 学制改革と官話字母
第四節 直隷モデルと官話字母
第五節 王照の実践――官話字母の普及
第三章 南方における切音字運動と立憲運動――労乃宣を中心に
第一節 労乃宣の経歴――方言重視派として
第二節 南方における簡字の普及
第三節 簡字と公民権
第四節 簡字の挫折――簡易識字学塾をめぐって
第五節 複数の国語構想
第四章 清末の切音字運動から民初の国語運動へ――呉稚暉を中心に
第一節 呉稚暉の経歴――国音統一派として
第二節 読音統一会における論争
第三節 二つの国語観
終 章 近代中国の国語形成史の再構築 -
国や地域独自の「文化」を背景に発展・進化を遂げていったスポーツ、他国・他地域との接触により「文明」としてもたらされたスポーツ――この二つを念頭に、テニス、バレーボール、蹴鞠、ヨガなど各種競技の起源や展開、思想をグローバルな視点から論じる。
【主要目次】
まえがき(牛村 圭)
第一部 文明としてのスポーツの移入を顧みる
第1章 文明としての硬式庭球/文化としての軟式庭球――帝国日本庭球史(高嶋 航)
第2章 日本バレーボール界の草創期における「ジェンダリング」の展開――「女性スポーツ」誕生、普及、発展の基層を探る(川島 浩平)
第3章 橋戸信と日米野球交流――早稲田大学野球部初渡米(一九〇五年)後の日本野球界(佐々木 浩雄)
第二部 日本文化に映してスポーツの諸相を考える
第4章 蹴鞠の受容と変容――中国から日本への文化伝播と独自の発展に関する比較文化史的研究(フレデリック・クレインス/李心羽)
第5章 体育・スポーツ施設に見る日本文化と西洋文明――昭和戦前期の「札幌神社外苑」を事例として(藤田 大誠)
第三部 オリンピックという文明に対峙した諸相を読みなおす
第6章 もう一つの米欧回覧実記――野口源三郎『オリンピアへの旅』を読む(牛村 圭)
第7章 西条八十とパリ、パリオリンピック(徐載坤)
コラム 極東選手権競技大会と日本(劉建輝)
第四部 文明・文化をこえてスポーツを展望する
第8章 ヨガはスポーツか?――心身一元論にむかう修養的身体技法(堀 まどか)
第9章 身体をケアするためのスポーツ、スポーツをするための身体のケア――フローレンス・ジョイナーという転換期(永井 久美子)
第10章 スポーツと国・地域のブランディング――日英の比較とメディア報道を中心に(佐伯 順子)
あとがき(牛村 圭) -
維新変革の前後で、宣長学そして篤胤学の思想的特質が果たした役割を国学者たちの状況に即して明らかにする。日本古代を理想世界としながらも、歌文研究、霊魂論をそれぞれに重視する二つの国学の流れのなかで実現した王政復古は、彼らの理想に合致するものだったのか。秩序と変革をめぐる革命の精神史。
【主要目次】
序章
第一部 身分制社会における国学
第一章 学者と講釈師のあいだ――平田篤胤『霊能真柱』における安心論の射程
第二章 「御民」宣長――林崎文庫碑文一件再考――
第三章 「諏訪」という思想――平田門人松沢義章の世界
第四章 参沢明とは誰か
第五章 本居内遠の文事
補論 「古学本教大意」の再検討
第二部 幕末国学の転回
第六章 予言の大軍――嘉永期の気吹舎
第七章 「幽界物語」の波紋
第八章 若き三輪田元綱
補論 その後の元綱――文久の上京まで
第九章 「みよさし」論の再検討
第三部 王政復古と国学者
第一〇章 新政府と復古神道
第一一章 神々は沈黙せず――平田派神霊事件考
第一二章 諸家執奏廃止と神祇官――三輪田元綱の立場から
第一三章 「国典」「国教」「国体」――祭・政・教をめぐる飯田年平の思想
終章 -
\読めば納得の新時代テキスト/
「この本で勉強したかった」――知識を問いにつなげ、複雑な社会を生き抜く思考力を養う
現代社会の基礎となった近現代を、政治・経済・文化・ジェンダーの視点で俯瞰し、高校教科書から一歩踏み込んだ「問い」に誘うことで、歴史の見方を変えていく。高校生、大学生、社会人まで、歴史を学ぶすべての人のためのテキスト。幕末維新から冷戦後までを2冊に凝縮。
●なぜ日本は満州事変後に国際連盟を脱退した?
●戦争が長く続いたことで日本の社会はどう変わった?
●敗戦後の日本はどのように国際社会に復帰した?
【東京大学出版会創立75周年記念出版】
【主要目次】
目次
まえがき
凡例
第1講 満洲事変から日中全面戦争に至る道のり――日本はなぜ国際社会から孤立したのか?(樋口真魚)
1 第一次世界大戦後の国際秩序
ワシントン体制とヴェルサイユ体制/戦争違法化の進展/日中関係
2 満洲事変と国際連盟脱退
国際連盟とアメリカ/リットン報告書と国際連盟脱退
3 日中戦争と国際環境の変容
日中戦争への道/日中全面戦争勃発とアメリカ/泥沼化する日中戦争/第二次世界大戦の勃発
第2講 軍部の台頭――「顔」なき戦争指導の起源(大窪有太)
1 政治化の条件
軍と状況/軍と制度
2 政党内閣から満洲事変へ
宇垣一成のリーダーシップとその限界/満洲事変の衝撃/皇道派の登場
3 下剋上の完成
陸軍派閥対立と海軍艦隊派の権勢/天皇機関説事件と華北分離工作/2・26事件と「粛軍」
第3講 満洲事変から太平洋戦争期の国内政治――戦争の時代の政党政治(高島笙)
1 政党政治の終焉と挙国一致
第二次若槻内閣と満洲事変の勃発/政民連携構想とその破綻/犬養毅内閣/挙国一致内閣の成立/天皇機関説事件と2・26事件
2 迷走の日本政治と日中戦争
粛軍内閣と議会政治/宇垣一成への大命降下と軍部大臣現役武官制/林銑十郎内閣/政友会の内紛/無産政党と既成政党/近衛文麿の登場/第一次近衛内閣と日中戦争/国家総動員法と政友会/平沼・阿部・米内
3 アジア・太平洋戦争と日本政治の「新体制」
反軍演説と新体制運動/新体制運動と翼賛会「幕府」論/自由主義派の登場と翼賛会憲法違反論争/東条英機内閣と政党政治/翼賛選挙と選挙干渉/東条の権力掌握と政治力/戦局の悪化と政務官制度の復活/近衛上奏文から「聖断」へ
第4講 日米戦争――「無責任の体系」の縮図(飯島直樹)
1 昭和戦時期の政策決定システム
明治憲法体制の欠陥/陸海軍のセクショナリズム/「両論併記」と「避(非)決定」
2 日米開戦への道のり
陸軍の最重要課題/「南進」製作の実行/日独伊三国同盟締結と松岡外交の真意/独ソ開戦と第二次近衛内閣総辞職/北進論と南進論の激突/南部仏印進駐/参謀本部の早期開戦論と軍令部の「ジリ貧」論/日米巨頭会談構想/帝国国策遂行要領の決定/陸海軍「責任回避」の縮図
3 開戦と終戦
東条内閣は実は「戦争回避内閣」だった?/国策再検討/海軍の開戦決意と対英米戦略/日米交渉決裂・開戦/陸海軍の戦略対立と陸海軍統合構想/一撃和平論とソ連和平仲介構想/ポツダム宣言受諾/日米開戦を招いた「合理性の罠」
第5講 総力戦下の社会変容――統制強化と平準化(若月剛史)
1 戦争勃発の影響と統制の強化
賃金の上昇と消費の拡大/統制の強化/強まる同調圧力/
2 福祉政策の進展と平準化
福祉政策の進展/農村の変容/女性の社会的地位の変化/労働のあり方の変化
3 「科学」の浸透
「科学」と「技術」・「生活」
第6講 昭和の文化史――お母さんたちの検閲100年(金子龍司)
1 1920年代の画期性
大衆の時代/新中間層・核家族・専業主婦/大衆娯楽の形成と活字メディア/大衆娯楽批判の形成/検閲と検閲批判の展開
2 戦時期の「民意」による検閲
戦時期の娯楽の隆盛/お母さんの街頭進出/太平洋戦争期の密告社会/超非常時の娯楽礼賛
3 敗戦後の「民意」による自主規制
敗戦、占領と娯楽/お母さんたちの実力行使/それでも怒り続けるお母さん
第7講 占領期――戦後日本の政治外交路線はいかに設定されたのか(藤田吾郎)
1 占領改革
初期占領改革の実施/日本国憲法の成立
2 占領政策の転換
1947年における講和・安全保障問題/米国政府における占領政策の転換/講和機運の高まり/吉田茂と講和問題
3 講和・安保条約の締結と占領の終結
吉田茂と再軍備問題/吉田=ダレス会談/サンフランシスコ平和条約と日米安全保障条約の成立/講和後の国内政治/自由民主党の結党
第8講 55年体制下の国内政治――自民党政権はなぜ長期化したのか(草薙志帆)
1 55年体制の成立と高度経済成長
55年体制の始動と二大政党制の蹉跌/派閥連合政党としての自民党/高度経済成長と自民党の包括政党化/党近代化と派閥抗争
2 開発政治の揺らぎと保革伯仲
佐藤長期政権と多党化時代/革新自治体の叢生/「決断と実行」から「独断と暴走」へ/自民党改革の一応の完成?
3 「保守復調」とは何だったか
初の総裁予備選と「田中支配」/「戦後政治の総決算」が意味したもの/「保守復調」の内実
第9講 戦後処理外交の展開――サンフランシスコ体制の功罪(濵砂孝弘)
1 手探りの独立外交
落日の吉田政権/自主外交の衝動/岸政権のアジア外交と賠償交渉
2 経済成長と戦後処理外交
安保改定/高度経済成長と対欧州外交/日中関係の好転と日韓基本条約
3 国際秩序の変動と戦後処理外交
経済大国の責任分担/沖縄返還交渉と対中外交/日中国交正常化の実現
第10講 冷戦終結前後の日本――政治とメディアの共鳴する時代へ(塚原浩太郎)
1 冷戦終結とその残滓(1988-95)
政治報道をめぐる状況/冷戦後の国際社会/冷戦後の日本
2 メディアのなかの対立劇(1996-2012)
世論と社会状況/トップダウンの試行錯誤/転換点としての金融危機
3 現在への展望(2012-18)
中国の台頭とアメリカ/「一強」時代の政治運営/次なるメディアの時代へ
第11講 LGBTQ史を紐解く――戦後日本社会を再解釈する(酒井晃)
1 市民として生きる
軍隊経験と男娼/「健全」な性道徳と「不健全」なLGBTQ/市民社会との折り合い
2 アイデンティティを見つめる
社会との隔絶と「趣味」の世界/「性転換」ブームと「ブルーボーイ事件」/新宿二丁目のゲイタウン化
3 欲望を叶える/声を上げる
「性解放」をめぐる状況とゲイ雑誌の創刊/「若草の会」からレズビアン・フェミニズムへの展開/出来事を再解釈する歴史へ
第12講 第一次世界大戦期以降の経済史――財閥から企業集団へ(出口雄大)
1 第一次世界大戦期~第二次世界大戦期の日本経済と財閥
大戦景気・1920年恐慌/関東大震災・金融恐慌/昭和恐慌/アジア・太平洋戦争
2 財閥解体
財閥の解体過程/過度経済力集中排除法・独占禁止法
3 第二次世界大戦後の日本経済と企業集団
6大企業集団の成立/1965年不況/資本自由化/6大企業集団の「解体」 -
「少子化する高齢社会」が現実となり、日本でも明らかになった「結婚と家族からの逃走」という現象により、「縮減社会」が誕生した。古今の社会学的知見を駆使して、単身者本位となった現代の価値観と行動を分析。近未来の「ワークファミリーバランス」実現を探る。
掲載許諾の関係で、第5章の一部の図版を見ることができません。ご了承ください。
【主要目次】
Ⅰ 課題の現状
1章 「縮減社会」の研究方法と課題
2章 「家族からの逃走」と資本主義の精神の衰退
3章 「縮減社会」と「結婚からの逃走」
Ⅱ 分析の展開
4章 「縮減社会」の消費問題と「共同養育」
5章 「人口の異次元性」の論理と倫理
6章 人口反転のラストチャンス
7章 単身者本位の粉末社会――少子化の根本原因
8章 「少子化論」に対する「数理マルクス経済学」の限界
Ⅲ 設計指針
9章 社会資本主義の国家像
10章 縮減社会の未来と社会資本主義 -
ヒトの福祉、動物愛護、植物の保全……何が違う?
生命系を生きる――動物だけではなく植物をはじめ菌類、微生物、古細菌、さらにウイルスなど、すべての生きものたちとともに生きるために考えなくてはいけないことはなにか? 生物多様性の追究を続けてきた植物学者から次世代への熱きメッセージ!
たとえば・・・
●ベジタリアンとフルータリアンの立場の違い
●ペットと庭づくりに対するヒトの気持ち
●芸術の側面から見た日本人の自然観
【主要目次】
序 章 プラントウェルフェアを考える――問題の発端
第1章 ヒトはヒト以外の生きものとどう向き合っているか
1 ヒトとヒト以外の生きものたち/2 アニマルウェルフェアの対象になっていない生きものたち/3 ヒトが動物を選別し、差別する/4 ヒトが食べる動植物/[コラム1]食肉のさまざま/5 動物の医療/[コラム2]家畜保険が浸透し始めたころ/6 第1章のまとめ
第2章 植物の生
1 動物と植物という用語で示す生きものたち/2 植物とはなにか――個別の植物と植物という総体/3 ヒトと植物の絆/4 資源としての植物/5 野生植物と現代人/ 6 なんのために絶滅危惧植物を救おうとするのか/[コラム3]ある街路樹のトウカエデ/7 第2章のまとめ
第3章 動物愛護と植物趣味――ヒトとほかの生きものとの関係性
1 ヒトがつき合う生きものの多様性/2 植物は神経系をもたない/[コラム4]植物の環境対応/3 動物愛護と植物愛好/[コラム5]獣医師、動物病院と樹木医/4 愛護と保護、保全――飼育と愛玩/5 共生とシンビオシス(symbiosis)/6 プラントウェルフェアを考える/7 第3章のまとめ
第4章 生きものはすべて平等である――生命系の構成要素としての生命体
1 地球上に生きる多様な生きものたち/2 生きものの物質的基盤/3 生きものの系統的背景/4 生きものの間の絆/5 三十数億年の背景をもつ生命――植物とヒトは親族/6 自然と人間との共生――ヒトと植物との絆/[コラム6]生きものと有性生殖/7 第4章のまとめ
第5章 景観と風土――日本人の心の拠りどころ
1 日本人と植物――有史以前/[コラム7]私の母が栽培した草花/2 宗教と植物/3 芸術と植物/4 日本庭園と外国の庭園/5 第5章のまとめ
終 章 生きものに学ぶ――プラントウェルフェアとナチュラルヒストリー
1 植物に学ぶ――植物科学とナチュラルヒストリー/2 多様な生きもののうちのヒトと植物/3 プラントウェルフェアは今/4 プラントウェルフェアに向けた行動とは/5 すべての生命の平等
あとがき/参考文献 -
性差の視点を取り入れた研究・開発・実践とは?
研究・開発に性差の視点をあえて組み込むジェンダード・イノベーションの基礎について様々な視点から学び、最先端の研究や企業における事例、読者自身が当事者としてイノベーションにつながるアイデアを生み出すためのナビゲーションとなることを目指す。
●「自動車の衝突実験」…ダミー人形は標準体型だけでいいの?
●「薬の臨床試験」…男性ならでは、女性ならではの病気も。
●「衣服や家電製品」…使いやすさは人それぞれ?
【主要目次】
三大学学長からのメッセージ――ジェンダード・イノベーションへの期待(佐々木泰子・藤井輝夫・冨永悌二)
はじめに(石井クンツ昌子)
第1部 ジェンダード・イノベーションの基本
第1章 ジェンダード・イノベーション(石井クンツ昌子)
第2章 科学史研究からジェンダード・イノベーションへ(小川眞里子)
第1部のまとめ・考えるためのヒント(李善姫)/コラム1 無知学から見たジェンダード・イノベーション(鶴田想人)
第2部 人文・社会科学からのジェンダード・イノベーション
第1章 ケアワークは女性の役割か(朝倉京子)
第2章 生活経営学とジェンダード・イノベーション(斎藤悦子)
第3章 ジェンダード・イノベーションとジェンダーに基づく暴力への対応――DVを事例として(小川真理子)
第2部のまとめ・考えるためのヒント(相川頌子)/コラム2 大学におけるダイバーシティ(高丸理香・小川真理子・李善姫)
第3部 工学・情報科学からみたジェンダード・イノベーション
第1章 都市・建築における「空間」と「ユーザー」のダイナミクス(藤山真美子)
第2章 ジェンダーバイアス発見のための情報可視化(伊藤貴之)
第3章 メディア・テクノロジーとジェンダード・イノベーション(田中東子)
第3部のまとめ・考えるためのヒント(高丸理香)/コラム3 脳とウェルビーイングから考えるジェンダード・イノベーション(細田千尋)/コラム4 交差性デザインカード(吉原公美)
第4部 生命・自然科学からみたジェンダード・イノベーション
第1章 動物行動学から考える性とジェンダー(竹内秀明)
第2章 医学・健康心理学とジェンダード・イノベーション(小川純人)
第3章 脳科学における性差研究(大隅典子)
第4部のまとめ・考えるためのヒント(高丸理香)/コラム5 疾病予防行動の性差とAI技術(大森美香)
おわりに――ジェンダード・イノベーションの新たな展開に向けて(石井クンツ昌子・高丸理香・林香里・伊藤たかね・田中真美・大隅典子) -
南米に渡った、日系移民の人々は、どのように生きてきたのか、そして、日系移民が日本と南米をどのように結びつけたのか。ブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチンに渡った移民たちの足跡をたどり、豊富な資料から気鋭の移民の研究者が多角的な視点から分析する移民研究の最前線。
【主要目次】
序章 南米日系移民の歴史を振り返る意義(ファクンド・ガラシーノ、高木佳奈)
Ⅰ移民の送出と教育
第1章 日本の南米移民事業における「官民」協力(根川幸男:国際日本文化研究センター・特定研究員)
第2章 海外植民学校の教育内容と戦前期パラグアイへの入植(名村優子:早稲田大学日本語教育研究センター非常勤インスタラクター)
第3章 救済としての渡航(フェリッペ・モッタ:京都外国語大学外国語学部専任講師)
Ⅱ移民とともに移動するモノ
第4章 交易仲介人としての日本人移民(竹中歩:一橋大学教授)
コラム 1940年、初めて日本を見る(フェリッペ・モッタ)
第5章 日系移民とともに移動した「日本文化」(高木佳奈)
コラム 日系移民とアルゼンチンの東洋美術コレクション(高木佳奈)
Ⅲ移民と開発
第6章 日系移民とブラジル開発(ガラシーノ)
コラム アマゾン河流域への日本人入植と記憶地図の試み(根川幸男)
第7章 『北海道協会報』からみた在ブラジル北海道協会の活動(番匠健一:社会理論・動態研究所研究室)
終章 日系移民がむすんだ日本と南米(ガラシーノ・ファクンド、高木佳奈)
補遺 「文化事業移民」舟木章・茂子夫妻の軌跡(高木)
あとがき(ガラシーノ・高木) -
近年、公立の夜間中学校の新設・拡充が進み、自主夜間中学も全国に広がりつつある。義務教育とは誰のものであり、どんな学びを保障するのかという問いに常に向き合い続けてきた学校。「あってはならないが、なくてはならない」夜間中学を舞台とした、苦闘の現代史。
【主要目次】
まえがき
序章 夜間中学の歴史・現在・未来を読み解くために
1.夜間中学の現在地
2.夜間中学の歴史的展開
3.夜間中学の歴史の見方―書評に応えて
4.本書の構成
第Ⅰ部 夜間中学(生)の歴史と出会う―全国・兵庫・神戸、そして私
第1章 あってはならないが、なくてはならない学校
1.不思議な学校・夜間中学
2.夜間中学の歴史と現在
3.夜間中学が「あってはならない」とはどのような意味か
4.おわりに
第2章 夜間中学はどこからきて、どこへ向かうのか―兵庫県を中心に
1.はじめに
2.全国・兵庫の夜間中学の歴史
3.兵庫の夜間中学の現況―既設3校の動向と姫路市での新設
4.識字・基礎教育保障のさらなる拡充に向けて
第3章 神戸の夜間中学小史―私の夜間中学との出会いを軸に
1.はじめに―私と長田と夜間中学
2.神戸の夜間中学小史(1)―1940年代末の夜間中学の誕生と同和教育
3.神戸の夜間中学小史(2)―1970~80年代の障害者解放運動と解放教育
4.神戸の夜間中学小史(3)―1990年代における草京子の活躍
5.神戸の夜間中学小史(4)―阪神・淡路大震災以降の展開と私自身の体験
6.夜間中学が生み出す学びあいの連鎖
エッセイ1 夜間中学・オーラルヒストリー・沖縄
第Ⅱ部 現在を見すえるための、歴史
第4章 夜間中学から見る戦後日本の教育と福祉・労働
1. はじめに―教育学における教育福祉論と夜間中学の位置
2.1940年代末から50年代の夜間中学の展開―啓蒙主義・社会防衛論の中で
3.1960年代から70年代における再編―権利論と反差別論の登場と共有化
4.1960年代から70年代における学生たちの夜間中学認識の変容
5.おわりに―教育と福祉を巡る残された課題
第5章 戦後日本の夜間中学と識字運動―就学と識字を巡るアポリアを超えて
1.はじめに―非識字者・義務教育未修了者の現在
2.近代日本における非識字と不就学
3.戦後日本の夜間中学と識字運動の展開
4.就学と識字を巡るアポリア
5.おわりに―教育保障・補償の先の問い直しに向けて
エッセイ2 夜間中学と人権教育
第Ⅲ部 教育機会確保法の成立を巡って
第6章 夜間中学政策の転換点において問われていることは何か
1.はじめに
2.夜間中学法制化運動の歴史
3.法案への懸念―歴史からの展望
4.おわりに
第7章 教育機会確保法制定後の夜間中学を巡る動向と課題
1.はじめに
2.全国的な動向
3.地方自治体の動向
4.夜間中学の増設を巡って争点となる課題
5.おわりに
第8章 「義務教育未修了者」とは誰か―2020年国勢調査における最終学歴調査結果の分析を中心に
1.「義務教育未修了者」問題の所在
2.2020年国勢調査における最終卒業学校調査の結果と関連する諸問題
3.「義務教育未修了者」概念の使用および推計の系譜
4.おわりに―「義務教育未修了者」とは誰か
エッセイ3 私が夜間中学から学んだこと
第Ⅳ部 現在性の起点としての1970~80年代
第9章 1970~80年代の学校論・公教育批判と夜間中学における越境的教育実践
1. 変容する公教育の中の夜間中学
2.1970年前後における多様な学校論と公教育批判
3.夜間中学における公教育批判と越境的教師たち
4.おわりに―脱学校と学校変革の狭間で
第10章 不登校児への応答責任は誰にあるのか
1.はじめに―周縁の学校のジレンマ
2.夜間中学における登校拒否経験生徒の登場―1970年代半ばから80年代初頭
3.登校拒否経験者の急増から急減へ―1980年代半ばから90年代半ば
4.おわりに―サンクチュアリーとしての夜間中学
第11章 自主夜間中学運動の生成と展開
1.はじめに―自主夜間中学とは何か
2.全国的な自主夜間中学および夜間中学関係市民団体の推移
3.1970~80年代の自主夜間中学運動が公立夜間中学にもたらした影響
4.おわりに
第12章 〈声〉の文化としての識字―寿識字学校・大沢敏郎の識字の思想と実践
1.はじめに
2.寿識字学校の成り立ち
3.大沢敏郎の識字の思想と実践
4.おわりに
エッセイ4 里見実さんのしなやかな知性を受け継ぐために
あとがき
引用・参考文献 -
過去にPDF版を配信していた作品です。既にPDF版をご購入済みの方は、重複購入にご注意ください。
概説書の決定版、更に充実
国際法のすべての領域を体系的に網羅し、幅広い読者から支持を得た概説書の改訂第2版。東京大学教授を経て国際司法裁判所裁判官を務める第一人者が、最新の動向を更新し、国際法の現在の姿を分かりやすく正確に解説する。より深い学習に導く参考文献や判例の情報も各章に設け、初学者をはじめ研究者や実務家まで有用な最良の基本書。
【主要目次】
第1部 国際法の構造
第1章 国際法の特徴
第2章 国際法の法源
第3章 条約法
第2部 国際法の実質
第4章 国家
第5章 管轄権免除
第6章 領域
第7章 海洋法
第8章 国際環境法
第9章 個人
第10章 国際人権法
第11章 国際刑事法
第12章 国際経済法
第13章 国際組織法
第3部 国際法の機能
第14章 国際法と国内法の関係
第15章 国家責任法
第16章 国際紛争処理
第17章 武力行使禁止と安全保障
第18章 武力紛争法と軍縮国際法
索引(判例/条約/事項/外国語/人名) -
●海の向こうにある3.11の世界●
津波が及ぼした影響をモノと文化の連鎖として捉え
新たな構想を提示したフィールドワークの精華
東日本大震災は、日本を遥かに越えた災害でもあった――国内の被災地を5年にわたり調査した好評の前著(『復興と尊厳』2018年)から更にスケールを広げ、海外で津波の影響を受けた南米・ポリネシア・北米の各地を巡り、環太平洋の視点から土地と人々が経験した変動を描き出す。津波がもたらす影響を、海を越えて広がる物質的・文化的連鎖として捉え、新たに「被災圏」という構想を提示したフィールドワークの精華。
【主要目次】
はじめに
第一章 津波をめぐる想像力
1 津波と人間/2 トランスナショナルな津波災害と両岸の研究/3 人類学的想像力
第二章 地球の裏の3.11
1 地球観測史上最大の地震/2 チリの3.11の被災地/3 「東日本大震災」を問い直す視座
第三章 津波とモアイ
1 アフ・トンガリキ/2 日本とイースター島の関係史/3 南三陸町とイースター島の往還/4 モアイを通じて想像する
第四章 震災起因漂流物と瓦礫ヒッチハイカー
1 津波によるモノと生物の越境/2 海を越えた生態系――海洋科学者はいかに対処したか/3 価値ある漂着瓦礫――文化・芸術の専門家はいかに応答したか/4 津波をめぐるエージェンシー
終 章 人類学的想像力の地平――被災圏の構想
1 関係性を生成する想像力/2 被災圏
おわりに――被災圏に生きるということ
あとがき -
「自己」と「発達」の虚構性を問いかけた前著をうけ、ハイデガー、木村敏、丸山圭三郎、ソシュールらをテキストに、自己があることの時空間制を読者とともに読み解いていく。その過程で立ち現れる、ともに生きるよろこびとしての学び。教育のみならず、コミュニティ実践、また「自治」も、「到来する存在としての「自己」」として、その姿をまったく別様に現すこととなる。
【主要目次】
序 代謝による到来の自己へ——本書の主題
第Ⅰ部 「空間」から「関係」へ——社会の時空間の変容
第1章 近代社会の自己を問う——再帰的自己対象化の運動プロセスとしての自己
はじめに―問い返される「個人」/1 「平等」と「主体」化/2 資本増殖と一貫した自己/3 一貫した自己の論理/結び―〈いま〉の継起としての自己
第2章 重層的コミュニティ自治の試み——根源的危機の時代に
はじめに―問われる住民自治の在り方
ⅰ 近代国民国家の動揺
1 資本制と「国民」形成―近代国民国家の枠組み/2 「国民」の危機―徹底した根源的危機の招来/3 「国民」の解体―近代社会の時空間の変容
ⅱ 「よきこと」と質感のある〈態〉へ
1 分配から分かち持つことへ/2 生の質感と「よきこと」そして「よき存在」/3 「よきこと」の社会的意味と質感ある〈態〉へ
ⅲ 社会教育の再定義
1 「かかわり」「つながり」と社会教育/2 「担い手」(支え手)論を考える/3 「人」を中心とした社会教育へ
おわりに―自治の土壌を耕す営みの当事者として
第3章 当事者性を生み出す組織——代謝する自己と到来し続ける組織
はじめに―レジリエンス・ポイントの存在/1 目的達成型組織からAAR連鎖運動の組織へ/2 プロセスそのものの目的化/3 AAR連鎖運動とアフォーダンス/4 連鎖運動からAAR代謝へ/5 二つの〈あいだ〉とAAR代謝としての自己/6 到来し続ける組織/結び―人が育つ組織
第Ⅱ部 〈あらかじめ〉なる〈いまだ〉―〈あいだ〉:自己の自己性をつくる時空間
ⅰ自己に課せられた時間
1 時間を生み出す自己内部の〈なにものか〉/2 自己と自己との〈あいだ〉としての時間/3 自己の時間性
ⅱ 被投性が生む空間性
4 現存在と世界内存在―時間性が生成する関係性と空間性/5 現存在と被投性という情態
ⅲ 空間性の方位が生む時間性
6 「死」との〈あいだ〉/7 「決意性」―「良心」を持とうと意志すること/8 「先駆的決意性」―時間性(〈あらかじめ〉と〈いまだ〉)が生む空間性としての自己
ⅳ 時間性が生み出す自己の自己性
9 自己との〈あいだ〉に生まれる自己/10 未在・既在・現在
ⅴ 到来する時間性としての自己
11 普遍が生み出す固有―既在が呼び出す未在の差異(〈あいだ〉)という既在/12 〈あいだ〉と〈ことば〉/13 時間性―事後的自己代謝の動態
結び―動的差異が生む自己の時間性
結 到来し続けることが常態である社会へ—「ひと」が育ち、育てる「まち」 -
私たちはいまだフリードリヒ・キットラーを知らない
文化研究・メディア研究の巨人であるキットラーの理論を通時的・共時的に検証し、その連続性と変遷を体系的に描く初の試み。主要著作を五期に区分し、思想的背景とともに理論の全体像を明らかにする必携の書。
【主要目次】
序章 フリードリヒ・キットラーを引き継ぐために
第1節 問題の所在/第2節 先行研究/第3節 本書の読解方針/第4節 本書の構成
第1章 書き取りシステムの理論:一九七〇年代~一九八〇年代初頭
第1節 はじめに/第2節 キットラーの文学研究/第3節 キットラーの批評理論の背景/第4節 キットラーと戦後ドイツの文学研究/第5節 おわりに
第2章 技術的メディアの理論:一九八〇年代前半
第1節 はじめに/第2節 キットラーの文学研究とメディア論/第3節 キットラーの技術的メディア論の背景/第4節 キットラーとメディア論的文学研究/第5節 おわりに
第3章 メディアシステムの理論:一九八〇年代後半~一九九〇年代前半
第1節 はじめに/第2節 キットラーのメディア史/第3節 キットラーとシステム理論/第4節 キットラーと戦争/第5節 おわりに
第4章 コンピュータの理論:一九八〇年代末~一九九〇年代
第1節 はじめに/第2節 キットラーのコンピュータ論/第3節 キットラーのメディア実践/第4節 キットラーとデジタルメディア論/第5節 おわりに
第5章 ヨーロッパ文化史の理論:二〇〇〇年代
第1節 はじめに/第2節 キットラーのヨーロッパ文化史/第3節 キットラーとドイツ思想/第4節 キットラーと文化技術論/第5節 おわりに
終章 フリードリヒ・キットラーに抗うために
第1節 総括/第2節 展望
あとがき -
世界第3位の経済大国・ドイツのアジア戦略を読み解く
EUの大国であるドイツ。いまや世界第3位の経済大国であり、東アジアはドイツにとって市場として最も重要な地域である。本書は、ウクライナ戦争、ガザ紛争、そして、トランプ政権の誕生によって、動揺する国際秩序とアジアの動静をEU大国ドイツの外交から読み解き、アジアに新たな視野を提供する。
【主要目次】
はじめに
第1章 ドイツ外交の基本構造とメルツ政権
第2章 対中政策の変遷――魅力的な市場からデリスキングの対象へ
第3章 日独関係の新展開
第4章 インド太平洋をめぐるドイツの模索
第5章 ドイツ外交とEUの統合――ショルツ政権期(二〇二一-二〇二五年)のEU改革構想
第6章 リベラル国際秩序の動揺とドイツ外交の試練
おわりに
あとがき -
世界的快挙!
いかに奄美大島のマングースの根絶は成し遂げられたのか?
外来種マングース根絶宣言——奄美大島にハブ対策のため導入されたマングースはどのようにして根絶に成功したのか? 導入から根絶までの過程を丹念にたどりながら、ひとつの島を守ること、そして生態系を守るとはどういうことかを描いた動物・島・人間の物語。
【主要目次】
はじめに
第1章 「ハブとマングース」の代償
1 「死の森」金作原原生林/2 奄美大島の動物たち/3 マングースが導入された経緯
第2章 マングースが引き起こす甚大なインパクト
1 マングース研究との出会い/2 マングースのインパクト研究/3 なぜマングースのインパクトは強いのか?/4 マングースはハブを減らせたのか?
第3章 マングース対策前夜
1 大規模森林伐採の時代――マングース導入以前/2 逆風の中で/3 なぜここにマングースが!?――阿部愼太郎と奄美哺乳類研究会/4 救世主から害獣へ
第4章 マングース対策実現
1 マングース対策とはなにか?/2 農作物被害対策としてのマングース対策のスタート/3 国の事業の開始と奇跡の人事/4 根絶までのブレイクスルー/5 ついにそのときを迎える
第5章 衰退から回復へ
1 マングース駆除の劇的な効果/2 マングースを減らせても回復が見られない地域/3 回復傾向の高止まり
第6章 なぜマングース対策は成功したのか?
1 外来種対策の原則/2 失敗フェーズと成功フェーズ/3 成功の原動力
第7章 マングース根絶の意義
1 生態系の回復/2 “悲劇”を終わらせたこと/3 世界のモデル
第8章 ひとつの島を守るということ
おわりに/引用文献 -
廃帝アブデュルアズィズは自死か他殺か、本書はオスマン近代史において最も不可解な事件をめぐって、ミドハト・パシャが嫌疑をかけられた裁判について過酷な流刑生活で綴った弁明の書の翻訳である。訳者解題ではその後の研究史をふまえて、この第一級の原典資料の全貌が位置づけられている。
【主要目次】
本書の主要登場人物
オスマン朝略系図
ミドハト・パシャによる序文
第1章 アブデュルアズィズ帝とその時代
第2章 ユルドゥズ裁判
第3章 ターイフでの流刑生活
編者アリ・ハイダルによる補遺
付 録――起訴審査委員会が作成した捜査報告書
訳者解題(佐々木紳) -
古事記・日本書紀など日本古代神話を素材に、カッシーラーの「象徴形式としての神話」理論を再検討し、作品論的・社会史的アプローチによる精緻なテクスト分析をおこなう。ヨーロッパを代表する日本思想研究者による神話論、待望の邦訳。訳者解説を巻末に収録。
【主要目次】
I 象徴形式としての神話
第1章 方法論的考察
1 方法論的前提/2 象徴形式としての神話の特徴:カッシーラーの理論の再検討を手がかりに
第2章 象徴形式としての神話的な根拠の語り:日本の神話テクストの分析のための研究対象と方法
1 研究対象の規定/2 研究の方法:日本の神話論研究のための象徴形式の思想の定式化
Ⅱ 日本古代の神話と神話論
第1章 象徴の配置
第2章 社会構造と文化の布置
第3章『古事記』と『日本書紀』の神話譚:主題の枠組み
第4章 誰が……?
1 名前/2 演者
第5章 ……何をする?
1 なる/生じる/する/2 抑圧とその委譲/3 恋愛による征服と個人間のつながり/4 文化的な制度/5 見ることと讃めること/6 アクタント
第6章 どこで?:基底的な力と世界の諸領域
第7章 何を使って?:事物とクラスの概念
第8章 神話の秩序
1 同一性と差異,同種性と多様性/2 調整体系/3 連結
第9章 神話の力学
1 祝詞:神話論の形式および内容の力学/2 氏文:社会的な力学および間テクスト的な力学をめぐって
第10章 総括
1 象徴の布置の力学/2 神話および神話論の形成的契機/3 象徴形式としての神話?
注・参考文献
訳者解説(板東洋介) -
裁縫を学ぶことの価値とはなにか、既製服が広まった現代では無用の長物なのか……。「良妻賢母」育成のための明治の裁縫教育は、新教育思想の影響と日本社会の変化により、大正~昭和期に大きな変化を遂げる。自由学園の実践にひとつの可能性を見出しつつ、オルタナティブな教育史の豊かな鉱脈を再発見する。
【主要目次】
序章 裁縫教育の「アート」化
一 問題の背景/二 裁縫教育の歴史像―先行研究の検討/三 アートとしての裁縫―課題と方法/四 本書の構成
第Ⅰ部 裁縫教育の四つの改革
第1章 明治後期から大正期の裁縫教育における教育的価値づけの変化―ドイツ新教育の受容との関連
一 はじめに/二 明治期の裁縫教育論/三 今村順子の裁縫教育論/四 「ドクトル・ライ」の筋肉運動主義/五 おわりに
第2章 一九三〇年代における成田順の洋裁教育論の再検討
一 はじめに/二 一九二〇年代における成田順の裁縫教育論/三 一九二〇年代末から一九三〇年代における成田順の裁縫教育論/四 おわりに
第3章 一九二〇年代から一九三〇年代における山本キクの「衣服科」構想―「服装文化」への着目
一 はじめに/二 山本キクの「衣服科」構想/三 黒川喜太郎と酒井のぶ子の裁縫教育論/四 おわりに
第4章 一九三〇年代における本間良助の創造主義裁縫教育論―創作主義図画教育論からの発展
一 はじめに/二 本間良助の創作主義図画教育/三 本間良助の創造主義裁縫教育/四 おわりに
第Ⅱ部 アートとしての裁縫教育の可能性―自由学園の裁縫教育実践
第5章 一九二〇年代から一九三〇年代における自由学園の美術工芸教育―同時代の芸術運動と関連したファブリック・アート
一 はじめに/二 美術工芸教育の思想的背景/三 学園の美術工芸教育の展開/四 運動としての学園の美術工芸教育 /五 おわりに
第6章 一九二〇年代から一九三〇年代における自由学園の裁縫教育実践―和裁と洋裁における生活合理化の実現
一 はじめに/二 羽仁もと子の衣生活に関する思想/三 自由学園の和裁教育/四 自由学園の洋裁教育/五 おわりに
第7章 一九三〇年代後半から一九四〇年代前半における自由学園の裁縫教育実践―生活合理化運動と戦時体制の親和性
一 はじめに/二 合理化から工場化・労働化へ/三 戦時体制下における「美」の追求 /四 新たな衣生活スタイルの提案という役割/五 おわりに
終章 アートとしての裁縫教育
一 四つの裁縫教育改革/二 アートとしての裁縫教育実践―自由学園の裁縫教育実践/三 本書の意義と示唆/四 今後の裁縫教育史研究における可能性 -
第二次世界大戦の対日戦後賠償はどのように決定されてきたのか? 主に米国と中華民国の資料を用いて、戦中から戦後における日本の戦後賠償に関する政策決定と外交交渉の過程から対日賠償処理の実態とその問題点を明らかにする画期的な論考。
【主要目次】
序章 中華民国と日本の戦後賠償――再検討に向けて
Ⅰ 日本の戦後賠償をめぐる戦中戦後の国際関係
第1章 戦時下における米華両政府の対日戦後賠償方針
第2章 日本の在華資産の処理問題と国際関係
第3章 賠償問題における極東委員会の役割と米華関係
第4章 日本の国内資産による賠償処理方針──戦中から戦後へ
第5章 中間賠償をめぐる米華間の折衝
第6章 日本の国内資産の引渡し
Ⅱ 旧日本海軍艦艇の処理問題をめぐる国際関係
第7章 賠償艦艇と「中国大国化」にみる米華関係
第8章 賠償艦艇の処理と米余剰艦艇の供与
附章 「反米扶日運動」の展開と米華関係
終章 中華民国と賠償問題をめぐる国際関係
あとがき
参考文献
索引 -
クマは泣いている
クマとともに生きるために――地球温暖化で苦しむ北極圏のホッキョクグマ、そこにいるだけでもはや「悪者」にされてしまう日本のヒグマとツキノワグマ。クマと人間のために今、やるべきことはなにか? クマ問題の最前線に立つクマ研究者たちと考える。
【主要目次】
序 章 クマという動物(坪田敏男)
第Ⅰ部 ホッキョクグマ(坪田敏男)
第1章 ホッキョクグマという動物
第2章 人間とホッキョクグマの関係
第3章 地球温暖化とホッキョクグマ
第Ⅱ部 ヒグマ(佐藤喜和)
第4章 ヒグマという動物
第5章 北海道の人間とヒグマの関係
第6章 これからの人間社会とヒグマ
第Ⅲ部 ツキノワグマ(山﨑晃司)
第7章 ツキノワグマという動物
第8章 日本の森の変化
第9章 どうなるツキノワグマ
終 章 クマの未来(山﨑晃司)
あとがき(坪田敏男) -
西田幾多郎と並び、京都学派の双璧の一人に数え入れられる哲学者・田邊元。その哲学の影響力は、二人の弟子たち――「教育人間学」を先導した森昭、「市民主義」の立場を確立した久野収に及んでいた。「越境」というキーワードのもと、田邊哲学の系譜における〈教育と政治〉をめぐる思想史のドラマを新たに描き出す。
【主要目次】
序 章 「京都学派の越境」への問い
第一節 本書の背景と目的/第二節 「京都学派と教育学」研究の現状と本書の位置づけ/第三節 本書の方法/第四節 森の思想の方法的区分および久野の思想と活動の略歴/第五節 本書の構成
第Ⅰ部 哲学と教育――初期・前期森昭の教育思想
第一章 教師論と懺悔道の交錯――初期森における田邊哲学の相対化の萌芽
第一節 なぜ森の教師論と田邊の懺悔道を取り上げるのか/第二節 戦前における森の教師論――田邊哲学から教育哲学へ/第三節 戦後初期における森の教師論――懺悔道との重なり/第四節 二律背反から限界状況へ――田邊哲学の相対化の萌芽/第五節 反復的決断――森の教師論における「決断主義」の問題
第二章 経験主義批判と認識論の問題――京都学派教育学における「行為的自覚」の系譜
第一節 森の経験主義批判に対する田邊の「強い同感と賞讃」/第二節 行為的自覚としての認識――田邊の科学哲学認識論/第三節 操作主義的認識論における「自覚」の問題――森の経験主義批判/第四節 行為的自覚の系譜、あるいは経験主義批判の論脈/第五節 戦後教育学における経験主義批判の脱イデオロギー化の方へ/第六節 田邊哲学との関連性から見た経験主義批判の行方
第三章 他者の人格の手段化に抗する道徳教育――森によるカント解釈の特質と「種の論理」受容の問題
第一節 道徳教育における他者性の問題と森の道徳教育論/第二節 他者の人格の手段化に抗して/第三節 未発の契機としての「自由に行為する者」/第四節 カント研究から道徳教育論へ/第五節 「種の論理」と道徳教育、その困難と可能性/第六節 「種の論理」から道徳教育における他者性へ
第Ⅱ部 緊張と偶然――後期森昭の教育思想
第四章 人間生成の社会性と個体性――田邊と森によるハイデガー批判の関連性
第一節 森と田邊における政治性の問題/第二節 一九三〇年代から敗戦直後までにおける田邊のハイデガー批判/第三節 森による田邊のハイデガー批判の受容/第四節 社会性と個体性をめぐる問題構制/第五節 森のハイデガー批判と教育人間学の政治性との可能性
第五章 人間生成の歴史性と自然性――ハイデガーを読む高坂と和辻とを読む森
第一節 歴史性と自然性の問題/第二節 道具と日常性、あるいは「もの」と日常性/第三節 自然的生命と歴史的生活との関係/第四節 歴史性と自然性の緊張における人間生成/第五節 人間生成に内在する発達論的含意の問題/第六節 人間生成の歴史性と自然性の緊張を見つめること
第六章 偶然性の問題――戦後教育学の発達論に伴う必然性を相対化するために
第一節 田邊と森における偶然性の問題/第二節 田邊における偶然性と目的論/第三節 森における偶然性と教育目的論/第四節 偶然を肯定し運命を愛すること/第五節 戦後教育学の発達論に伴う必然性を相対化するために/第六節 人間形成における偶然の「出来事」の思考へ
補論 森昭から久野収へ――田中毎実著『啓蒙と教育』を媒介として
第Ⅲ部 種の論理から市民主義の教育思想へ――久野収の教育思想
第七章 種の論理から市民主義へ――久野による田邊哲学との対決
第一節 本章の視点/第二節 京都学派のディアスポラとしての久野――田邊との師弟関係/第三節 民族と連帯――久野による種の論理批判の特質/第四節 種の論理から市民主義へ――久野による種の論理批判の批判/第五節 京都学派の思想圏から市民主義の教育思想の方へ
第八章 市民主義の教師論――一九五〇年代の教育学に対する久野の立場
第一節 戦後教育と久野の関係性/第二節 二十世紀市民教室における久野のプラグマティズム/第三節 教育の中立性と独立性/第四節 日教組との軋轢/第五節 プラグマティズムと生活綴方の思想/第六節 反「反ソ」・反「反共」の立場――ヨタヨタする思想/第七節 個人・独立・市民――市民主義の教師論
第九章 〈教育と政治〉の再構成のために――市民主義におけるアナーキズム的・フェミニズム的モーメント
第一節 「教育政治学」と「社会的な重みのなさ」の問題/第二節 なぜ久野の道徳教育論なのか/第三節 久野の道徳教育論、あるいは英雄像の内在性・相対性・具体性/第四節 〈教育と政治〉の再構成の視点――文化・生活・民衆/第五節 文化活動による自己表現の政治性/第六節 市民主義の現代的可能性(1)アナーキズム的モーメント/第七節 市民主義の現代的可能性(2)フェミニズム的モーメント/第八節 〈教育・政治・文化〉の方へ
終章 京都学派の越境――〈教育と政治〉のゆくえ
第一節 各章の総括/第二節 京都学派の緊張と教育学への越境――臨床性と教育の脱政治化/第三節 京都学派の緊張と教育思想への越境――市民主義と教育の政治化/第四節 京都学派の越境、あるいは京都学派教育学にとって〈政治〉とは何か/第五節 今後の課題と展望
参考文献 -
■□待望のハンドブック、ここに現る□■
社会が不安定化するなか、リベラリズムの果たすべき役割とは何か。31のキートピックと21の著作解説により、個人の自由や多様性を尊重し合意を模索していく社会の基盤となる現代リベラリズムを、基礎から実践まで包括的に理解する。
【主要目次】
はじめに(宇野重規・加藤晋・井上彰)
I リベラリズムの基礎
[01]公正としての正義(加藤晋)
[02]重なり合うコンセンサス(合意)と多元主義(田中将人)
[03]公共的理性(井上彰)
[04]理想理論と非理想理論(井上彰)
[05]自由と平等主義(宮本雅也)
[06]立憲デモクラシー(田畑真一)
[07]基本財とケイパビリティ(加藤晋)
[08]リバタリアニズム(井上彰)
II 現代的課題への応用
[01]契約主義(押谷健)
[02]認識的デモクラシー(小林卓人)
[03]正統性(福島弦)
[04]市民的不服従(森達也)
[05]差別(石田柊)
[06]人権(服部久美恵)
[07]リベラル・フェミニズム(宮本雅也)
[08]グローバル・ジャスティス(山田祥子)
[09]移民正義(浦山聖子)
[10]戦争と国際秩序(田中将人)
[11]経済成長(高見典和)
[12]福祉国家(遠藤知子)
[13]教育とリベラリズム(松元雅和)
[14]リベラル・パラドクス(加藤晋)
III 歴史的・思想的背景
[01]ジョン・ロック(古田拓也)
[02]イマヌエル・カント(網谷壮介)
[03]アダム・スミス(野原慎司)
[04]ジョン・スチュアート・ミル(板井広明)
[05]リベラリズムとリパブリカニズム(犬塚元)
[06]帝国とレイシズム(馬路智仁)
[07]ナラティヴの構築(馬路智仁)
[08]フランスのリベラリズム(宇野重規)
[09]近代日本のリベラリズム(宇野重規)
IV リベラリズム著作案内
[01]ジョン・ロールズ『政治的リベラリズム』(宇野重規)
[02]マイケル・サンデル『リベラリズムと正義の限界』(押谷健)
[03]ロナルド・ドゥオーキン『平等とは何か』(阿部崇史)
[04]マーク・フローベイ『公平・責任・厚生』(加藤晋)
[05]ジョセフ・ラズ『自由の道徳』(服部久美恵)
[06]デイヴィッド・エストランド『民主的権威』(小林卓人)
[07]ジョナサン・クォン『卓越性抜きのリベラリズム』(田中将人)
[08]ジェラルド・ガウス『公共的理性の秩序』(福島弦)
[09]マーサ・ヌスバウム『女性と人間開発』(保田幸子)
[10]アマルティア・セン『正義のアイデア』(野原慎司)
[11]チャールズ・W・ミルズ 『人種契約』(福家佑亮)
[12]チャールズ・R・ベイツ『国際秩序と正義』(山田祥子)
[13]ジュディス・シュクラー「恐怖のリベラリズム」(松元雅和)
[14]ミランダ・フリッカー『認識的不正義』(小林知恵)
[15]エヴァ・フェダー・キテイ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(石田柊)
[16]エリザベス・ブレイク 『最小の結婚』(宮本雅也)
[17]アイリス・マリオン・ヤング 『正義への責任』(遠藤知子)
[18]ロバート・E・グディン『公共哲学としての功利主義』(福島弦)
[19]フリードリヒ・ハイエク「真の個人主義と偽の個人主義」(加藤晋)
[20]グレゴリー・マンキュー「トップ1%を擁護する」(加藤晋)
[21]ロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』(井上彰)
あとがき
索引
執筆者紹介 -
●『ユダヤ人の歴史』『シオニズム』の著者デビュー作、待望の増補版!●
パレスチナに行かなかった「シオニスト」たち
忘れられたユダヤ思想の文脈に光をあてる
シオニズム運動の枢要を担ってきたロシア帝国出身のユダヤ人たち。しかし彼らのなかには、シオニストでありながらあえてロシアにとどまる「ロシア・シオニズム」思想の系譜が存在した。歴史的な文脈を丁寧にたどりながら、シオニズムの新たな側面に光をあてる。新たに補論を加えた待望の増補版。
【主要目次】
序 章 パレスチナに行かなかったシオニスト
第1章 ロシア帝国におけるシオニズムの生成:一九世紀終わりのロシア・ユダヤ人と初期のシオニズム
第2章 「ネーション」概念にはいかなる利点があったのか:集団内アイデンティティと集団間アイデンティティ
第3章 本質規定を忌避するナショナリズム:純粋な社会性の追求
第4章 シオニズムの「想像の文脈」:ロシア・シオニズムは何を持ってパレスチナに入ったのか
終 章 一九一七年:消えた帝国、散っていった夢
補 論 イスラエルの特殊性の普遍的起源 -
STEAM教育って何をどうすればいいの?
創造的にものごとを構想し、多様な視点から問題を捉え、試行錯誤を通じて新たな価値を生み出す――小中高で総合的な探究(学習)の重要性が求められる現在、STEAM教育をどのようにおこなうか? 東京大学で実施されている「3段階のSTEAM型教育プログラム」(UTokyoGSC-Next)の事例に学ぶ、実践的な指針書。
[事例満載!]
●カリキュラムデザインの進め方
●課題研究活動の進め方
●評価の方法
●受講生の研究事例、指導教員の感想
【主要目次】
はじめに
序章 STEAM教育導入の背景
第1章 STEAM教育とは何か
第2章 STEAM教育と研究活動
第3章 研究活動を通したSTEAM教育
第4章 STEAM型研究活動の評価
第5章 UTokyoGSCにおける受講生の研究事例
終章 STEAM型研究活動のこれから -
○●レッサーパンダはレッサーパンダだった!?●○
クマ科でもアライグマ科でもイタチ科でもスカンク科でもない、
どうぶつ園の人気者、レッサーパンダのかわいさの謎に迫る!
食肉類なのになぜか竹を食べる野生動物としての不思議な生きざまをはじめ、ジャイアントパンダとの関係、絶滅危惧種としての保全など、長いあいだ謎だったレッサーパンダの進化の道筋を明らかにした著者がわかりやすく解説する。
【主要目次】
はじめに
第1章 レッサーパンダの人気
1 食肉目草食系/2 かわいい/3 立った/4 パンダと日本/5 人間社会との関わり
第2章 レッサーパンダの由来
1 でっかいパンダのせい/2 一八〇年の謎/3 進化を探るDNA/4 残された唯一の系統/5 消えてしまった仲間たち
第3章 レッサーパンダのかたち
1 紛らわしいかたち/2 一種か二種か?/3 肉を食べる身体/4 パンダの親指/ 5 腹黒い
第4章 レッサーパンダの生きざま
1 野生の動物/2 食う食われる/3 パンダとパンダは共存する/4 繁殖戦略/5ゲノムと生きざま
第5章 レッサーパンダの保全
1 絶滅危惧種/2 分類と保全/3 保全の旗印/4 保全ゲノミクス/5 レッサーパンダと考える地球の未来
おわりに/引用文献 -
多くの災害に見舞われた平成、令和の時代、
気象庁はいかなる変化を遂げたのか。
模索と挑戦の軌跡をだどる
平成から令和の気象庁は、組織の改革を迫られながらさまざまな試みを続けてきた。自然災害が絶えない日本で、気象庁はいかなる役割を担うのか。社会とどのように向き合うべきなのか。その模索の跡をたどり、今後の展望を示す。
【主要目次】
序 章 一五〇年目の気象庁――変容する組織と社会
第一章 平成の気象庁に何が起こったか――危機と改革の時代
第一節 自然災害と行政改革の時代/第二節 気象予報士制度の創設――「天気予報の自由化」という転換点/第三節 「防災官庁」路線を目指して/まとめ
第二章 地震業務と火山業務はいかに発展したか――「防災官庁」路線の模索
第一節 定員・予算の配分からみた業務の特徴/第二節 気象業務法改正(二〇〇七年)の意義/第三節 地震火山部の創設と発展/まとめ
第三章 政策をいかに評価するか――「防災官庁」路線のディレンマ
第一節 政策評価からみた業務の特徴/第二節 「技術立脚型」評価の実態/第三節 評価基準の再検討から組織目標の見直しへ/まとめ
第四章 地域といかに連携するか――「防災官庁」路線の深化
第一節 地域との連携強化からみた業務の特徴/第二節 緊急時の連携と平時の連携――JETTと「あなたの町の予報官」/第三節 気象防災アドバイザー制度による連携の広がり/まとめ
第五章 社会といかにかかわるか――前のめる組織と技術の導入
第一節 「前のめり」化する時代としての令和/第二節 技術導入の前倒し――線状降水帯予測の場合/第三節 社会の反応を探る――ウェブ広告問題と生物季節観測/まとめ
終 章 防災気象情報と市民――より良い関係をつくるには
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。

