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旗本次男坊の高橋欣吾、火消「は組」の若衆・伝次郎、六尺三寸の大男・担ぎ人足の三太郎の三人は、子供の頃から身分を越えての仲間だ。そんな若者らを北町奉行所最古参の老与力・益岡喜六は温かく見守ってきた。その益岡がある殺人事件の探索中、罠にはまって“切腹”の危機に。三人の義兄弟は益岡を救おうとして……。
ひょんなことから「ご老中様のお抱え力士」となった心やさしき巨漢の三太郎が入った相撲界では、戦国の世からの遺恨を引きずる出羽の大名家と陸奥の大名家がともに大関を抱えてライバルの火花を散らしていた。そんな折、一方の大名家のはねかえり分子が相手の大関を狙うという前代未聞の計略が発覚して……。
時の老中用人の娘・雪江が、北町奉行所名物老与力・益岡喜六の養女となり、八丁堀小町と騒がれている。益岡はかねてより目をかけている旗本次男坊の高橋欣吾を雪江の婿にと願っているが。折しも御家人株を買って武家の養子に入った富商の倅が謎の不審死をとげた。益岡与力は欣吾の手を借りて事件を追いはじめた。
旗本二百五十石の次男坊・欣吾は、北町奉行所の変人老与力で江戸の名物男・益岡喜六の入り婿となって跡を継ぎ、北町奉行所の見習い与力となった。欣吾は強風の夜更け、義兄弟の火消伝次郎と三太郎を供に、付け火事件続出の木場を見廻り中、凄腕の浪人に斬りかかられた。戦国の実戦剣法「神道流」の剛剣で立ち向かう。
北町奉行所の見習い与力益岡欣吾は、岡っ引きの幽霊橋ノ直十と夜廻りに出たが、浜町河岸で数人の男たちに殺されかけた若い娘を助けた。これが、六千石の大身旗本で定火消の黒谷主計介をめぐる黒い策謀につながっていく端緒となった。欣吾は義兄弟の火消伝次郎などとともに、旗本屋敷に潜む悪に立ち向かってゆく。
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